消費者が求める飲食店とは?お店選びの基本を解説

飲食店は開業資金が揃えば比較的簡単に開業できると言われています。ただし継続させることが難しく、わずか2年以内で半数が閉店しているというデータがあります。飲食店同士の生存競争が激しいため、生き残るためにはさまざまな戦略が求められています。したがって生き残るためには消費者に求められる飲食店でなければなりません。また、時代の変化によるニーズに対応していかなくてはなりません。今回は消費者が求める飲食店とはどこにあるのか考えていきます。参考にしてみてください。

1.お店は第一印象で決まる

人同士の対面の印象は3秒で決まると言われていますが、飲食店に入店した時はどれくらいで決まるのか考えてみました。第一印象を決めるには、以下3つの要素があると心理学者のアルバート・メラビアンが提唱した「メラビアンの法則」が大きく相手に影響を与えています。

視覚情報:55%⇒見た目、表情、身だしなみ、態度、姿勢
聴覚情報:38%⇒声の質、大きさ、速さ、口調、挨拶
言語情報:7%⇒話の内容、言葉の意味


以上の3つの要素になりますが、どれも飲食店に当てはめてみると分かりますね。入店してから店員の第一声を聞く前の段階で、身だしなみや表情が第一印象を与えています。そこで店内の空気を読み取り、お客様は「好ましい店」か「好ましくない店」かの分類をします。「好ましくない店」の印象を受けてしまったら欠点ばかりが目について悪影響を与えてしまいます。その場合には、聴覚情報や言語情報のレベルの高い接客によって好印象へ逆転する可能性があります。その一方で入店後に「好ましい店」として好印象を抱いた場合は、信頼感も生まれてお店の好むところを探すようになります。そのため店舗側も次第にお客様が何を求めているのか察することができて、「好まれる店」としての店づくりができるようになります。

2.外食の価値

外食するということは、自宅では作れないプロの味や店内の雰囲気、サービスなど非日常を体験できる場であるということです。人によって感情の違いはありますが、期待やワクワク感を求めていることは間違いないでしょう。では、ここで消費者はどのような期待をするのか考えていきたいと思います。

2.1 食で心を満たす

食べるということは、生きていくために欠かすことはできません。お腹を満たすことはもちろんですが、美味しいものを食べて心を満たす役割も大いにあります。こだわりのある味と盛り付けなどで人の心を惹きつけることができます。消費者は普段自宅では味わえないような食事への期待感が大きくなるので、飲食店はその期待以上に応える料理を提供しなければなりません。そうすることで味覚と空腹が満たされた後、期待から心の満足感に変わり「また行きたいお店」となります。

2.2 非日常感やレジャー性

お金かけてでも外食という特別な食事をしたくなるものです。飲食店でお腹を満たす他に「非日常感やレジャー性を楽しみたい」と思い外食を求めている人が多いです。
外食によるレジャー性を感じている決め手はどこにあるのでしょうか。

1、料理の味・豪華さ
2、旬の食材を使っての料理・盛り付け
3.食べ放題・飲み放題


以上のようにレジャー性を感じているところは、食事の内容が目立っているのがわかります。外食だからこそお金をだしても体験できる食事、非日常性を買いたくなるのでしょう。
飲食店は、お客様がどのようにレジャー性を重要視し、お店のどこに非日常を感じてもらえるのかを常に考えながら提供していくことが大切です。
近年コロナ禍で厳しい状況が続いていますが、短い時間内でも普段では味わえない料理の豪華さや旬の食材あるいは変わった食材などの調理のテイクアウトなどで提供はできます。そのお店でしか提供できない非日常感やレジャー性を感じてもらえるようにすると良いでしょう。

2.3 ホスピタリティによる居心地

お客様から愛される飲食店とはどのようなお店でしょうか。客商売は気遣いが出来るお店が競合店に打ち勝てるほど重要です。例えば混雑している店内でオーダーを順番に伺っている時に、待たせているお客様に「直ぐにお伺いしますので少々お待ちください」と言える店員は印象が良く安心して待っていられます。状況を把握して一声かけることでお客様がオーダーしたいことが伝わっているという安心感です。
今ある状況と一歩先を進んだ接客で、お客様に「大切にされている」と感じていただくことが重要です。そのためには、ホスピタリティの基本でもある目配り・気配り・心配り・思いやりの意識を持って接客をすれば、お客様に伝わって居心地の良い空間となります。

3.消費者の動向の変化を知る

10年ほど前から消費者のアルコール離れが緩やかに進んでいます。それに加え昨年からのコロナ禍による時短要請でアルコールを飲む時間が限られ、食事中心の外食が増えています。また、「1人でも入りやすいお店」は年々増加しており、1人で抵抗なく入店される方が多いです。お1人での来店客は、団体客に比べ効率がよくないと思われがちですが、食事が済んだら直ぐに帰る人が多いので回転率が高いことが特徴です。とはいえ、未だ1人では入店できないという方もいますので、1人でも入り安い店の雰囲気づくりをしてみてはいかがでしょうか。
お1人様の限定プランをメニューに取り入れ、十分なお得感を出してインパクトのある印象を与えるようなメニューであれば、再来店を期待できるのではないでしょうか。

「緊急事態宣言」の解除により少しずつではありますが、飲食店を利用する方も増えてきました。消費者が今求めているうちのひとつは、感染対策をしっかりしている店舗です。「店内消毒」、「店員のマスク」、「席間隔を空ける」などの対策を実行していることでお客様に安心感と信頼感を与え、再来店してくれる可能性が大いにあります。

4.今だからこそ求められる飲食店

消費者に求められる飲食店になるためには、条件があります。

●外食する回数が減るなか、テイクアウト、デリバリーの注文件数は増加しています。テイクアウトなどの飲食店による営業の情報はホームページを消費者が多く検索して見ています。ホームページやWebサイト(飲食店検索サイト)の情報はこまめに更新をするようにしましょう。古い情報をいつまでも掲載しておくと消費者は自然と検索をしなくなり、お店自体を忘れてしまいます。必要としない飲食店となってしまわないように消費者にアプローチをすることが必要です。

●自店舗の価値を消費者に伝えることが大切です。消費者はせっかくの外食で損をしたくないという思いがあります。料理には出来るだけ「程よいボリューム感」「シズル感」など見た瞬間に量感や美味しそうと思わせる演出も大切です。また、音によって美味しさの刺激を受ける料理もあります。例えば鉄板焼ハンバーグは見た目以外に、熱々の料理である証明をしているかのように「ジュ―」という音がします。せっかく鉄板の上にあるハンバーグの焼かれている音がなければ熱いイメージが伝わりません。
料理によって人の五感を刺激するような美味しさを伝えることで、好感を持ち今後も通いたいというお店になります。競合店が多い飲食店にとって、お店の価値を上手に伝えているかで求められる飲食店となるでしょう。

さいごに

いかがでしたでしょうか。消費者に求められる店舗営業ができれば、この上ない喜び、幸せなことだと思います。売上に直結していることだけでなく、心の栄養剤にもなります。お店側の心も満たせれば余裕をもって消費者の生活動向の分析に力をいれることもでき、結果求められる店舗営業を築くことができるようになるでしょう。

この記事を書いた人

広田 淳