意外と知らない!飲食店の領収書発行のよくある疑問・質問まとめ

  • 「飲食店で領収書は必ず発行しなければいけない?」
  • 「領収書発行の際の注意点を知りたい」
  • 「正しい領収書の書き方を知りたい」

このようなお悩み、疑問を抱えている飲食店経営者の声を多く聞きます。飲食店を経営する上で領収書を発行する機会が多くあるでしょう。その為、領収書の基礎知識を正しく理解しておく必要があります。
この記事では、領収書発行の基礎知識、書き方、よくある疑問や質問を解説していきます。是非参考にして下さい。

1.領収書とは?

領収書とは、商品やサービスに対して金銭を支払った事実を証明するための公的な証拠書類です。お客様にとっては、金銭の二重請求、過払い防止、飲食代を経費として申告するための帳簿書類として証明できます。お店側はお客様から領収書発行を求められた場合、断ることができません。
民法486条に「弁済をする者は、弁済と引換えに、弁済を受領する者に対して受取証書(領収書)の交付を請求することができる。」と定められています。
その為、お客様に領収書を求められた場合に備えて、領収書の用意をしておく必要があります。

2.飲食店の領収書の書き方

飲食店では、レジで領収書を発行することが増えてきましたが、まだ手書きで発行することが多いです。領収書を手書きで発行する際に注意しておくポイントを解説します。
必ず記載する項目は以下の通りです。

①日付
日付には領収書を発行した日を記入します。空欄にしないように気を付けましょう。

②宛名
宛名にはお客様の名前を記入します。宛名に「上様」と希望される方も多いですが、好ましくはありません。会社名を書いてもらうのがベターです。会社名を記入する際、「マエカブ」で「アトカブ」でと言われた場合、「マエカブ」は「株式会社 〇〇」、「アトカブ」は「〇〇株式会社」という記載になります。宛名は省略せずに正確に記入し、空欄にしないよう気を付けましょう。

③金額
金額は、飲食代として支払った金額を記入します。金額は改ざんすることができないように以下の3点は必ず記入するようにしましょう。

  • 金額の頭には¥マークを記入する。
  • 金額の末尾にはハイフンを記入する。
  • 3桁ごとにカンママークを入れる。

④但し書き
但し書きは、代金を支払った内容を記入します。飲食店での場合の但し書きは、「食事代として」「飲食代として」がほとんどです。持ち帰りの場合は、「品物代として」と記入しましょう。空欄にしないように気を付けましょう。

⑤発行者
発行者は、店舗名、住所、電話番号を記入します。手書きでもゴム印でも問題ありません。飲食店の社印を押印するようにしましょう。

⑥収入印紙
収入印紙は飲食代が5万円以上の領収書に収入印紙を貼る必要があります。収入印紙を貼ったら、その上に「割印」を押印して下さい。

詳しくは、あわせて読みたい記事:「今さら聞けない!飲食店の領収書に収入印紙はいくらから必要?」をご参照下さい。

■あわせて読みたい記事:
「今さら聞けない!飲食店の領収書に収入印紙はいくらから必要?」

3.飲食店で発行する領収書でよくある疑問を解決

3.1 領収書を後日発行して欲しいと言われた時は?

支払った当日ではなく、後日領収書を発行して欲しいと要望があった場合でも領収書は発行できます。領収書の日付は支払った日付を記入します。日付は、後日発行日には変更できません。
支払いがあった日の支払い状況を確認してから発行するようにしましょう。

3.2 クレジット払いでも領収書発行の義務はある?

飲食代のクレジット払いに対して領収書は発行する義務がありません。なぜなら飲食代金の支払いはクレジット会社から支払われているため、お店側はお客様から直接支払いをされていないことになるからです。それでも領収書を発行する場合は、「クレジットカードにてお支払い」と記入する必要があります。
ちなみに電子マネーの場合は現金払いの扱いとなる為、領収書発行の義務があります。

3.3 飲食店側は領収書を何年保管する必要がある?

領収書控えは、税法上で定められている保管義務があります。

  • 個人事業主:白色申告者は5年間保管、青色申告者は7年間保管が義務付けられています。※青色申告者でも全前年分所得が300万円以下なら5年間となります。
  • 法人:7年間の保管が義務付けられています。

欠損金があった場合は、保管期限が変わります。

  • 2008年4月1日以降に決算が終了した欠損金が生じた事業年度:9年間
  • 2019年4月1日以降の決算開始で欠損金が生じた事業年度:10年間

3.4 発行した領収書に不備があった場合、どう訂正すればいい?

領収書は原則として二重線や修正テープなどでの訂正はNGとされています。間違いを見つけたら、新たに再発行するようにしましょう。また、領収書は連番となっているため、不備があった領収書も捨てずに一緒に保管しておくようにしましょう。

3.5 割り勘分の領収書を分割して発行はできる?

領収書は原則として支払った金額を分割して発行することができます。また、支払金額全額ではなく、金額の一部だけ発行も可能です。

さいごに

いかがでしたか?
飲食店で領収書を発行する基本的な知識をご理解頂けたかと思います。飲食店経営において、領収書を発行する機会は必ずあります。なんとなく発行していた領収書も正しい書き方があり、守らないといけないルールがあります。お店の混雑時に領収書発行であわてないように事前に準備しておく必要があります。

この記事を書いた人

広田 淳