歯科医院を閉院する前に考えてみよう~閉院理由と回避できる対策を徹底解説~

歯科医院を開業して数年間の安定した経営を続けていたにも関わらず、閉院しなければならない状況になったと耳にすることがあります。これには経営難だけではなく様々理由が存在していますが、閉院の対策が必要とするケースが多いのではないでしょうか。
ここでは、歯科医院の閉院理由と対策まで解説します。ぜひ参考にしてみてください。

1.歯科医院の閉院とは

閉院とは、「院」という名のつく歯科医院はもちろん、クリニック、施設などが業務を停止して閉業することをいいます。閉業には様々な理由がありますが、余儀なく閉院してしまうケースが少なくありません。

帝国データバンクの統計調査によると、2021年の医療機関(病院、診療所、歯科医院)の休廃業・解散といった形で法的整理となった件数は567件という数字になりました。
そのうち歯科医院は84件、その他診療所などの483件より少ないとはいえ廃業率は年々増加傾向にあります。

自分の求める医院として経営してきたが「資金繰りの悪化が目立ち始めた」「自身の引退時期
などを考え始めた時に、閉院という言葉を頭に過ることが多いのではないでしょうか。
近い将来、歯科医院を閉院する・しないの選択は誰でも考える時期があります。その場合、自身で適切な行動をとることが大切です。

2.歯科医院の閉院理由

歯科医院の閉院理由は幾つか存在しています。ここではどのような理由があるのか、そして経営者が閉院を決意した時にどのような状況にあるのかみていきたいと思います。

2.1 後継者がいない

歯科開業医として継続してきたが経営者の高齢のため自身で引退を考えたとき、その後の経営を任せられる後継者がいないということがあります。実は、歯科医院の後継者は約3割しかいないことが調査で明らかになりました。また、少子高齢化という問題も避けて通れないこともあり、自身の子供(親族)による後継者不足をはじめ、患者数の減少から経営難に陥るといったことも考えられます。
後継者不足の状況調査を実施したところ親族内承継が25.2%、院内承継が1.9%という回答になりました。

閉院は後継者不足も理由のひとつです。その後に次ぐ人材であれば誰でもいいということではありません。自身が引退した後も歯科医院を守って継続できる人材を後継人として迎えなければなりません。

2.2 経営継続が困難

歯科医院医の経営が悪化してしまうということは、上手く資金繰りができていない、患者数の減少で利益がでないなどの理由が挙げられます。

  • 集客が上手くできない
  • 収支が収益に見合っていない
  • 歯科医院の質が下がる(集客に繋がる)
  • 資金計画がなされていない

上記は経営難の一部ですが、歯科医院を長く継続していくにはキャッシュフローの把握と収支のバランスなどを整えることが大切です。

2.3 慢性的な人手不足

歯科医院は慢性的な人手不足が続いています。その中でも歯科衛生士の定着率の低さには深刻な問題となっています。スタッフの退職が続くなか、歯科衛生士を雇っても何らかの理由で転職率の高さ増加傾向にあります。
たとえばこの歯科医院ではいつまでも収入が上がらなければ、お給料の高い歯科医院への転職率を高めます。
その他にも経営者による「医院のマネジメント」「人間関係(上下関係など)が上手くいかない」「経営者によるスタッフに対して患者さんへの治療方法の強制」など、人手不足の原因はさまざまです。
医院に人材がいなければ当然閉院となる理由となります。

3.閉院させないための対策

閉院は、自身の意思で歯科医院を引退するタイミングと自分の意思に反して止むを得ず閉院に追い込まれるケースがあります。理由は先述しましたが、閉院後の手続きとして医療機器の処分・リース契約の場合の解約等手続き、医院の原状回復、従業員の退職金などの支払いなど様々なコストもかかり、時間と労力も要します。
歯科医院が余儀なく閉院になってしまう前に対策をとることが大切です。

①医院の後継者を親族以外にも医療承継を検討する
自身が引退を考えた時、同じ職業に就いている子供(親族)がいる場合は「いつかは後を継いでほしい」といった願いは誰でも思うことです。しかしながら、子供・親族は継がない道を選ぶ、あるいは適切な人物がいないなどのケースも少なくありません。
そこで検討したいのが第三者による医院承継ですが、以下のようなメリットがあります。

  • ▼患者さんや従業員がそのまま引き継いでももらえる
  • ▼広範囲で外部からの候補者を求めることができる
  • ▼患者さんやスタッフを引き継ぐことができる
  • ▼院内で新たなキャリア形式のチャンスが生まれる

親族以外でも第三者の医療承継を検討・実施することで閉院を避けることができます。
なお、医院の事業承継についての悩み事などは税理士法人に相談することでも解決します。



②離職率を下げる対策
人手不足が閉院理由として先述しましたが、院内環境の整備を行うことで離職率が下がる可能性が大いにあります。

  • ▼待遇面や収入面での不満を解消:一人ひとりの見合った報酬を与える。また、セミナーや研修などのスキルアップができる機会を与えることで個々のモチベーションに繋がるため不満解消に繋がる。
  • ▼人間関係の構築:上下関係やスタッフ間で何らかのトラブルから離職する可能性が高い。そのため人間関係の構築をするにはコミュニケーションをとることが適切。
  • ▼働く環境を整える:仕事がきつい、長時間労働などによる離職。従業員が働きやすい環境に整える大切。

上記は、大まかに3つの離職原因を揚げましたが人手不足は院内環境を改善することで解決できます。また、歯科医院の求人をかける場合は、応募者にとって入社したいという決定打をもたせる広告であることも大切です。

さいごに

いかがでしたか。歯科医院の閉院理由は様々です。経営者の意思による引退、あるいは意思とは関係なく経営難による閉院、後継者がいないため閉院せざるを得なくなったというケースなどがあります。
自らの意思での閉院ではない場合、歯科医院を続行させていく対策を検討していくことが大切です。また、自身の閉院に対する相談は税理士法人に相談することも良いでしょう。

歯科医院経営で相談できる税理士が身近にいない場合、一度、BrancPort税理士法人にご相談ください。

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BrancPort税理士法人