歯科医院でWEB問診票を導入したい!メリット・デメリットからお勧めシステムを紹介

歯科医院の初診時に必ず必要なのが問診票です。患者さんの来院目的やさまざまな情報を記入し、把握した上で今後の治療(診療)の進め方を決めるために必要なのが問診票です。
問診票は紙とWEBシステムの2通りあります。現在ペーパーレス化を実現するためにWEB問診票を導入されている歯科医院も少なくありません。

今回は、そのWEB問診票についてどのようなメリット・デメリットがあるのか、そして導入時に考慮すべきポイントなど解説していきます。
ぜひ参考にしてみてください。

1.WEB問診票とは?

近年、WEB問診票の導入を検討されている病院が増加傾向にあります。そんな中、歯科医院においても紙を不要とした問診票のデジタル化を目指している経営者が多くいらっしゃいます。ここでは、今注目のWEB問診票とはどういうものなのかみていきたいと思います。
先ず紙による問診票は、患者さんが初診時に情報(症状など)を記載します。そして記載された問診票をもとにスタッフが確認して、カルテを作成するといった流れです。
一方、WEB問診票は来院前にスマホやタブレットなどを使用して問診票に入力するというシステムになります。WEB問診票で入力したデータは、電子カルテと連結しているといった利便性に優れているシステムでもあります。


WEB問診票には以下2通りの運用方法があります。

  • 患者さんが来院する前に歯科医院のホームページ上にある「WEB問診票」に回答する方法で、お手持ちのスマホやタブレットから入力が可能です。
  • 患者さんが歯科医院に来院してからWEB問診票を入力する方法。患者さんのスマホなどを使用する場合は、指定のQRコードを読み込んでもらいます。または院内にあるタブレットを患者さんに渡して直接WEB問診票に入力します。

来院時もしくは自宅で問診票を入力するといったWEB上で行う問診票は同じですが、どちらが効率的なのか判断した上で決めると良いと思います。

2.WEB問診導入のメリット

デジタル化が進む中、WEB問診票は非常に効率的なシステムです。
WEB問診票を導入しようか迷われている方には、これから挙げるメリットを参考にしてみると良いでしょう。

◆業務効率化が図れる
従来、紙による問診票は患者さんが記入して医院側でそのままカルテに転記していました。
しかしWEB問診票であれば、電子カルテと同期することで転記する必要がなくなり、手書きによるミスを防ぐこともでき、作業時間の削減にも繋がります。
また、記入した字が読みづらいなどでカルテへの転機に時間がかかることもなくなります。


◆患者さんの待ち時間の短縮
WEB問診票に患者さんが事前入力することで、来院した時に問診に記入する必要はありません。患者さんがどこにいてもスマホやタブレットなでを使って入力できるので、歯科医院での待ち時間の短縮にも繋がります。また、「この歯医者は診察が早い」「待ち時間がない」などの顧客満足度に繋がるので、医院側でも大きなメリットとなります。


◆スムーズな診察が可能
WEB問診票は事前に患者さんの状態を把握することができます。従来のように来院して紙の問診票に記入してから初めて医院側で患者さんの状況を把握しますが、WEB問診票であれば問診作業に時間をあまりかけずにスムーズな診察が可能です。 


◆ペーパーレスによる環境への負荷軽減
WEB問診票を導入することで、SDGsの環境保全への貢献に繋がります。
環境を整えることの取り組みに十分参加しているのでイメージも良いものになるでしょう。

3.WEB問診導入のデメリット

WEB問診票の導入によるメリットは多いのです、デメリットも幾つが存在します。

■ランニングコストがかかる
WEB問診票を導入することで初期費用・運用費用がかかります。また、電子カルテや予約システムなどと連携させるための追加費用などが別途発生します。費用はかかりますが、業務効率化を図るため、そして患者数の増加も想定した上で可能であれば、検討する価値は十分あります。


■WEB問診票を苦手とする患者さんもいる
スマホやタブレットなど活用できるのがメリットである一方で、WEBシステムの操作に慣れていない患者さんもいらっしゃいます。WEB上での入力を避けるため、紙での問診票がある他院を選んでしまう可能性があります。その対策として、歯科医院に来院した時は、初めは教えながら入力する、あるいは代行して入力する、として紙問診票も併用しての対応をとるなど検討してみましょう。


■操作方法に慣れるまで時間が必要
デジタルツールをスムーズに運用するまでに時間がかかることがあります

  • ホームページからWEB問診票までのリンクを張る作業といった改修時間
  • 電子カルテへの入力によるミスがあった場合の作業時間(修正等)
  • WEB問診票の導入時には項目作りなどに作業時間がかかることが多々ある

4.おすすめWEB問診票システムの3選を紹介

WEB問診票は患者さんや院内側に適したシステムを選ぶことが重要です。
ここでは、歯科医院におすすめのWEB問診票システムを紹介します。それぞれ比較しながらぜひ検討してみてください。


1)メイプWEB問診
いろんな医療機関から検索して他院の問診テンプレートの取り込みが可能なので、運用をスムーズに進めることができます。また、問診票のテンプレートをもとに自由にカスタマイズすることができて、しかも患者さんの回答を電子カルテへの表示する内容を選べられるので無駄のない資料に仕上がります。


2)SymView
タブレットやPC、スマホなどに対応しています。特徴として電子カルテから予約システムまで多数の各メーカーと連携機能が対応しており、オンライン診察まで可能です。
なんといっても、患者さんとのチャット形式で問診ができるのが大きな特徴です
また、システム専任担当者による院内方針などのカウセリングを行い、運用レクチャーまでサポートしてくれるといったメリットもあります。


3)Dentis
患者さんのスマホからの問診票で電子カルテまで自動的に反映できます。自由に問診票をカスタマイズができるので歯科医院の独自性をもった対応も可能です。
また、アプリの連携により予約から事前問診、オンライン診察、そして決済までワンストップで完結できるので、長期の治療を除けば患者さんや医院にとって手間いらずのシステムで優れものです。

5.WEB問診導入において考慮すべきポイント

患者さんや院内側にとってメリットが多いWEB問診票ですが、最適なシステムを選ぶためには考慮すべきポイントがあります。ここでは押さえるべきポイントを解説していきたいと思います。


(1)患者さんのプライバシーとセキュリティ保護
WEB問診票によるシステムが患者さんや歯科医院の情報のセキュリティ対策を実施していることは非常に重要です。


(2)費用効果が高いかどうか
多数のシステムがある中、機能が異なることもあるでしょう。チェック項目を作り、各システムの「機能が充実しているか否か」「サイト改修が必要かどうか」など比較しながら選択すると良いでしょう。


(3)使いやすさ・カスタマイズの可能性
WEB問診票の選び方のひとつとした「使いやすい」「わかりやすい」ことも条件となります。また、使いこなしていくうちに患者さんへの症状によるニーズ問診なども増えていく可能性があるので、簡単にカスタマイズができることは選択する上で大切です。


(4)サポート体制が整っているか
WEB上でのシステムはトラブルなどが生じる可能性があります。その際に十分なサポートが受けられるのかも考慮しましょう。


(5)予約・電子カルテなどの連携されたシステム
業務効率化を図るためにもWEB問診票から予約・電子カルテまでワンストップで行えることも大切です。連携させるためには作業が必要になりますが、歯科医院が求めるシステムを検討した場合には必須事項となります。

さいごに

いかがでしたか。WEB問診票のメリット・デメリットなどを紹介しました。
院内オペレーションや患者さんにとって時間のロスがなくなり、スムーズな運用ができるのが最大のメリットではないでしょうか。ただし、費用がかかることやシステムが苦手とする患者さんの対応も考慮した上で、導入されると良いでしょう。

この記事を書いた人

BrancPort税理士法人