飲食店で人気のメニューブックを作ろう!【ワンランク上の魅せ方】

飲食店のメニューブックは、料理の写真(又は手描き)やネーミングなどに一言添えるだけでお客様の心を掴む力をもたらしてくれます。また、飲食店での醍醐味でもある美味しい料理を提供できるきっかけ作りをしてくれるのがメニューブック(メニュー表)ではないでしょうか。この記事では人気となるメニューブックの作り方などを解説していきます、ぜひ参考にしてみてください。

1.メニューブック(メニュー表)の役割

メニューブックの作成を外注に依頼すると費用がかかってしまうため、自店舗で作りたいという経営者が多いのではないでしょうか。パソコンとスマホ(あるいはデジカメ)さえあれば、お金をかけなくてもちょっとしたポイントを押さえれば立派なメニューブックが作れます。後に作り方を紹介しますが、その前にメニューブックの役割を理解しておきましょう。

①お客様にお店の価値を伝える役割
来店されたお客様にとってメニューブックは、目を通して美味しそうと思えば必ずといっていいほど、注文に辿り着きます。これはお店の入り口付近にある看板メニューも同じことで、特に店頭メニューは食べたくなるという気持ちを促す働きがあります。初めての来店客にとっては、お店の第一印象を決めるきっかけにもなります。また、メニューブックによって他店と違うアピールやお店の価値が味と価格に見合っていると伝えることができればリピートしてくれる可能性が高まるでしょう。

②注文のコントロール
お客様がオーダーをする際にお店側で誘導する仕組みを作ります。調理のオペレーションの負担を軽減し、粗利の高い料理の注文がとれるようなメニューにすることです。更にメニューブックのレイアウトを売りたい料理を注文してもらえるように工夫すれば、お店にとって売上アップや業務の効率化にも繋がります。

2.メニューブックの作り方・魅せ方

お客様が「美味しそう・食べてみたい」と思わせるメニューブックを作るためには、重要なポイントが幾つかあります。ここでは、メニューブックの作成方法と魅せ方(伝える方法)を解説します。

2.1 コンセプトを明確にする

お店のコンセプトにあるターゲット層を再認識した上でメニューブックを作成します。
健康を意識した40代以降の男女層やサラリーマン、女性メインなどのターゲット層とお店のコンセプトに合った料理をメニューブックに反映させます。ただ注意しておかなければならないのが、メニューブックのデザインの形状と店舗のコンセプトにズレがあるとお客様にそのまま伝わってしまいます。たとえば「健康を意識した男女層」をターゲットにしているのに「おすすめ料理は肉汁たっぷりのハンバーグ」など極端ですが、違和感を覚えてしまいませんか。コンセプトに沿ったデザインにするように心がけましょう。また、ゴチャゴチャしたメニューは見る側から分かりづらく、選ぶのが面倒になり注文しないケースがあります。多数あるメニューを分かりやすくカテゴライズ(分類)するようにしましょう。

2.2 お客様の視線の動きを活用する

チラシや冊子などの媒体を見る時は人の目線の動きが、ある法則に従っていることが分かります。これを視線誘導「Z型の法則」、「N型の法則」、「F型の法則」と言い、順を追って見る習慣がありますが、特に飲食店ではZ型とN型が多いです。メニューも同様で商品のレイアウトをその法則に従って作成すると良いでしょう。いずれもアルファベット文字のように視線が動く特徴があります。

・Z型:横組みで左上⇒右上⇒左下⇒右下という流れで視線が移動するので、一番伝えたいメニューは最初の左上に配置すると効果的だと言われています。

・N型:縦組みで右上⇒右下⇒左上⇒左下の順に視線が動きます。実は日本人の習慣に基づいた書籍や教科書などがこの流れに沿ったレイアウトになっています。従ってN型は和食店で利用したレイアウトが多いです。売りたい商品は右上にすると良いです。

・F型:横組みで左上⇒右上⇒少し下がって左⇒右⇒下という流れで、左上のヘッダーから目に入り、隣の見出し・ネーミングなどに視線が動き、下へと降りていきます。目立たせたいメニューは左上に配置すると良いです。WEB媒体でよく使われます。

2.3 写真の撮り方・魅せ方

メニューブックの写真はお店の売上を左右させるほどとても重要です。手描きの場合もありますが、ここでは写真を撮る上でのポイントをまとめてみました。

①光の向きを考える
料理は自然光(太陽の光)の下での撮影が明るく自然な色合いが表現できますが、殆どが屋内で撮ることが多いと思います。その場合は、なるべく昼間の時間帯を利用して窓際(自然光が入りやすい場所)で撮影することをおすすめします。もし料理が暗くなってしまう場合は、レフ板を使用すれば光のトーンが上がり、料理の陰影がしっかり反映されて美しく撮れます。レフ板がない場合は、光に反射する白い紙などを使用しても代用できます。

②シズル感を出す
“シズル感を出す”とは、料理の「ツヤ」や「瑞々しさ」、「ジューシー感」など見た人の五感を刺激できるように表現するということです。熱いお肉の湯気の温度表現や野菜の水滴まで含めた瑞々しさまで撮影ができれば臨場感あふれた表現になります。

③構図
料理やドリンクの主役を決めてピントを合わせ、背景はぼやけさせることで温かみのある写真になります。

④アングル
斜め45度から撮ることで、その料理の情景が伝わりやすく立体感もでるので撮影の基本とも言われています。一方、今流行りの俯瞰撮影(真上からの撮影)は立体感を出すのが難しく、撮影技術が求められるので避けたほうが無難でしょう。

2.4 メニューブックにネーミングや一言添える

写真撮影も終了したところでネーミングをつけますが、その際に料理の特徴やウリを意識したネーミングを考えてみましょう。そしてお客様の想像力を膨らませるような一言を添える工夫をすると効果的です。例えば「ポテトフライ」のメニューに付加価値を生むネーミングをつけると「北海道産じゃがいものほっくほくポテトフライ」のように産地名を入れ、ほっくほくという料理の温度を伝える表現をすることです。お客様が注文したくなるようなネーミングを作りだすことが大切です。
そして、ネーミングにもうひと工夫の補足(一言)を加えて「美容に効果抜群」や「○○時間煮込んだこだわりのお肉」などをプラスすると料理の価値がはっきりと伝わります。

3.豊富なメニューテンプレートも利用しよう

メニューブックの無料テンプレートは、インターネットやアプリで簡単にダウンロードして作成することができます。手間やコストもかからず、デザイン性も優れているのでおすすめです。ここでは無料で登録ができるテンプレート5選を紹介します。

・Canva
デザインが豊富で、自作の料理写真を入れたい場合は簡単にアップロードができます。また、書体の大きさなや文字の色などの編集も可能です。

・パワポン
シンプルながらもテンプレート数が多く、殆どの人が使いやすいと評判です。写真や文字の挿入も簡単にでき、パワーポイントで編集が可能です。

・おしながき職人
写真の掲載はないのですが、とてもシンプルで登録も不要です。和食のメニューに使用されることが多く、縦書きと横書きが選べて、ワードで編集ができるので初心者に向いています。

・PIXTA
テンプレートをダウンロードする際に住所・氏名・連絡先などを登録する必要があります。写真が豊富でそのまま使用できますが、変更も可能です。編集はパワーポイントを使用します。

・FOODS CHANNEL
テンプレートは180点以上あり、エクセルで簡単に編集ができるので多くの方に使われています。

さいごに

いかがでしたでしょうか。メニューブックは販促として美味しい料理の情報発信ができるツールであることがお分かりいただけたでしょうか。メニューブックの魅せ方ひとつでオーダー数が伸びていけば「ウリ商品」としてアピールもでき、売上に大きく関わってきます。ぜひオリジナルのメニューブック作りにチャレンジして、お店の魅力を十分に伝えてみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

広田 淳