小規模飲食店でもショッピングモールに出店できる?失敗しないポイントを解説

  • 「小規模飲食店でもショッピングモールに出店できる?」
  • 「ショッピングモールに出店した場合の賃料はどのくらい?」
  • 「2店舗目をショッピングモールに出店したいと考えているが注意すべきポイントを知りたい。」

このような疑問やお悩みを抱えている飲食店経営者の声を多く聞きます。
この記事では、小規模飲食店がショッピングモールに出店するメリット・デメリット、出店で注意すべきポイント等を解説していきます。是非、参考にしてみてください。

1.小規模飲食店でもショッピングモールに出店できる?

飲食店の店舗の物件を探す際、一度はショッピングモールに出店を検討した飲食店経営者も多いのではないでしょうか。ショッピングモールに出店している飲食店は土日はどの店も大盛況で集客に困らない印象があります。ショッピングモールは大手の飲食チェーンが出店している傾向はありますが、最近では小規模飲食店の出店が増えつつあります。どのショッピングモールも同じような大手飲食チェーン店が出店しているため、小規模飲食店が出店することにより差別化を図ることができます。
今後、小規模飲食店のショッピングモールへの出店は、魅力的な飲食店ビジネスといえるでしょう。
集客が見込める反面、月々の賃料の負担や契約の内容等、出店を申し込む前に慎重にシミュレーションしておくことが大切です。

2.ショッピングモールに飲食店を出店するメリット

2.1 圧倒的な集客が見込める

ショッピングモールの中には衣料品店、雑貨店、飲食店、映画館、スーパーマーケット、ドラックストアなど様々な専門店入っており、いつも多くのお客様で賑わっています。特に週末の飲食店はどこも満席で行列を作っているお店も多く、席が埋まらないという心配はありません。圧倒的な集客が見込めることは、一番のメリットといえるでしょう。

2.2 天候に左右されない

飲食店は売り上げは天候に左右されやすいといわれています。路面店は悪天候の日は客足が落ちるものですが、ショッピングモールは悪天候を避けて飲食が楽しめるため、天候に左右されることはありません。かえって悪天候の日は屋内で快適に過ごせるショッピングモールに足を運ぶお客様も多いでしょう。

2.3 宣伝費用が抑えられる

集客のための宣伝をショッピングモール側がプロモーションしてくれます。ホームページ、SNS、折込チラシ等でお店の情報をリアルタイムに情報発信してもらえます。そのため、飲食店はチラシを配ったり、ネットや紙面に広告を掲載する費用が抑えられます。自ら広告宣伝しなくても集客できるのは、集客に悩んでいる経営者であれば大きなメリットと感じるでしょう。

2.4 お店の知名度が向上し実績になる

ショッピングモールへの出店の申し込みには審査があり、ショッピングモール側から審査が通ったお店のみ出店することできます。知名度の高いショッピングモールに入っている飲食店は、それだけで「信頼」や「安心」が高く評価され実績につながります。実績を積み上げ、今後の多店舗展開する際には有利になるでしょう。

3.ショッピングモールに飲食店を出店するデメリット

3.1 営業時間・定休日が決められている

営業日や営業時間はショッピングモール側に合わせなければなりません。開店前にお客様が並んでいても開店時間を早めることもできませんし、閉店時間を遅らせることもできません。時間に融通がきかないというのはデメリットになるでしょう。

3.2 毎月の賃料の負担が大きい

ショッピングモールに出店すると、毎月賃料が発生します。売上に応じて金額が変動する「売上歩合方式(売上歩率)」が一般的です。お店の月の売上に、ショッピングモール側が設定した利率をかけた金額が賃料となります。これば売上が高いほど賃料は高くなり、月ごとに金額が変動するので注意が必要です。

■売上額/月×売上歩率=賃料/月
※利率は、ショッピングモールによって異なりますが、7~10%程度が相場です。

3.3 出店に制約や規約があり自由度が低い

店舗デザイン、看板、メニュー等は、ショッピングモールとの統一性が求められます。ショッピングモールの客層は、お子様連れが多いため、お子様メニューの提供を求められる場合もあります。路面店経営とは違い、ショッピングモール側に合わせる制約も多く、自由度は低くなります。

4.シッピングモール出店で注意すべきポイント

4.1 店舗デザインの制約に注意する

ショッピングモールにより基本のコンセプトが設定されています。ショッピングモールの雰囲気と合わない奇抜な店舗デザイン、看板等は許可されない場合があります。ショッピングモールと統一感のある店舗デザインや看板を設置するよう制約があることもあるので注意が必要です。契約を申し込む前に確認しておきましょう。

4.2 契約期間に注意する

一般的にショッピングモール内に出店している飲食店の場合、「定期借家契約」で賃貸契約することが大半です。「定期借家契約」とは契約期間があらかじめきめられている賃貸借契約です。契約期間が満了すると退去しなくてはなりません。基本的に更新はできませんが、双方で合意の場合は再契約ができます。定期契約の特性をよく理解してから契約するようにしましょう。

5.ショッピングモール出店で成功している飲食店とは?

ショッピングモールに出店して成功している飲食店に共通しているポイントを紹介します。

5.1 ターゲットを絞った戦略

来店する客層を調査し、ターゲティングを明確に行いましょう。週末は家族連れに向けてお子様向けメニュー、平日の昼間はシニア層に向けての野菜の多い健康的なメニューなど、ターゲットを明確にするとより、高い集客効果を得ることができます。

5.2 各種キャッシュレス決済を対応する

お客様はキャッシュレスでの支払いを求められるケースが多くなりました。手持ちの現金が少ないお客様に対してもキャッシュレス決済が可能であれば、気軽に来店してもらうことができ、客単価アップが見込めます。キャッシュレス決済の導入はおすすめします。

5.3 ショッピングモールのイベントに合わせたメニューの提供

ショッピングモールでは季節や行事に合わせてイベントを行っています。飲食店もそのイベントに合わせたメニューを提供することをおすすめします。定期的に変わるメニューにお客様は飽きずに来店してもらえるでしょう。

さいごに

いかがでしたか?今回は、小規模飲食店でもショッピングモールに出店するメリット・デメリット、注意点、ポイント等を解説しました。
ショッピングモールへの出店は、空き物件募集が公開されてもすぐに契約が決まってしまうケースがほとんどです。日頃から物件情報を確認し、スピーディーに対応することがポイントです。
この記事を参考にショッピングモールへの出店を検討してみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

BrancPort税理士法人