オーナーシェフになりたい!メリット・デメリットから成功させるポイントまで解説

飲食店の経営者でありながら厨房に立ち、自らが作った料理を提供していきたいという方が多くいらっしゃいます。これをオーナーシェフといいますが、調理と経営を兼任するケースです。ここでは、オーナーシェフとして成功に導くためのポイント、そしてメリット・デメリットまで解説していきたいと思います。
ぜひ参考にしてみてください。

1.オーナーシェフの仕事とは

飲食店で働きながら、将来はオーナーとなって自分の城を持ちたいと考えている方が多くいらっしゃいます。そんな中、料理の専門であるシェフが経営者としてお店を成功させたいと思われている方も少なくありません。
オーナーシェフは全て自分の思い通りにお店を作り上げていくことができる、非常に魅力的な仕事です。しかしながら魅力的な分、大変さはあります。ここでは「オーナーシェフの仕事とは?」について改めて解説していきたいと思います。

シェフとは、自らが料理長として食材を仕入れ仕込み最終加熱、そして盛り付けまで全ての工程をこなします。また、食材の品質管理、調理場の衛生面での管理、そしてスタッフの教育等までを業務とします。
※他にシェフが居る場合は、最終仕上げの盛り付けやテイストなどのチェックを行います。

経営者(オーナー)に関しては、資金運用、事業計画の策定、立地の選定など、お店の経営全てをこなします。また、お店の宣伝活動やマーケティング、顧客サービス対応もこなします。
オーナーシェフは、これら2つの役割をこなし、お店を運営していきます。多岐にわたる業務内容にため、一つだけをじっくり仕上げていきたいという方は不向きかもしれません。

2.オーナーシェフのメリット・デメリット

料理長を兼任しての経営者という仕事にやりがいを感じている人は多くいらっしゃいます。シェフが作った料理が広告塔となり、それをビジネス展開の方向性を進めていくという経営者としての役割を果たすことができるという非常に魅力のある仕事です。
ここではオーナーシェフになった場合のメリット・デメリットがあるのか見ていきます。

★メリット

  • 調理の提供とともにオーナーとしての顧客対応ができる。これは、直接お客様の声が聞けるため、要望や問題点・意見を取り入れられるというチャンスがもてる。
  • 提供する料理の反響によって、新メニューや価格設定を自身で決められる。
  • 経営において自分のビジョンを追及した上で、意思決定を行うことができる。
  • 経営と技術の両方を理解し、この2つを融合させたビジネス展開ができる。

★デメリット

  • メリットで全ての意思決定は自分にあるとしたが、常に責任を負われてプレッシャーを感じてしまうことがある。向いていない人にとっては大きなデメリットに繋がる。
  • 食材の仕入れから仕込み、準備、メニュー開発、経理、宣伝活動など多くの時間と労力を要す。
  • 経営者および料理人としてのセンス磨きは必要であるため苦手意識の人にとってはデメリットと感じる。

3.食と経営の両立で成功させるポイント

オーナーシェフで成功させるためのポイントはどこにあるのでしょうか。
食と経営のプロとなって継続させるためのポイントを解説していきたいと思います。

3.1 食と経営のセンスを磨く

料理を作るプロとして料理の道を進まれている方もいれば、経営者として自分の店を持ちたいという方がいらっしゃいます。
料理だけであれば、技術を極めていくことは必須ですが、オーナーとなると経営手腕が必要となってきます。料理以外の経営のノウハウを学び、結果を出せるコツを知っておかなければなりません。
料理・経営の勉強を続け、お客様の情報を得る(会話する)ことで、センス力は自然と身に付いていきます。

3.2 顧客の満足度を上げる

顧客ニーズとは「欲求・需要・必要性(ニーズ)」などを意味します。これら3つはオーナーシェフとして、食やサービスなどを通して満たしてもらうことが重要となってきます。

  • 欲求・・・人は商品を購入することで欲求(物欲)が満たされます。飲食店ではその商品が料理ですが、ある特定のものに向けられたものになります。例えば、お寿司が食べたい人は目で見て食べて満腹になります。お寿司という特定のものを食したことで満たされます。満足してもらうことでこの欲求への満たしは成功です。ただし注意しなければならないのが、この欲求は飲食店に対する期待があります。満たす前にサービスが悪かったり、お寿司の味・盛り付け・量などが期待に対してズレがあったりした場合は「満たし」には至らないことが多くあります。満足度の低下は避けるように料理・サービスの工夫も必要となってきます。
  • 需要・・・欲求を満たす商品(料理)が購入または食べられるという状態のことです。自分が食べたい料理は欲求であることに対して、需要は高額でも欲しいという状態のことです。
  • 必要性(ニーズ)・・・欲求と大変似ていますが、必要性(ニーズ)は自分の欲求を満たすまでの手段のことです。例えばこの店でハンバーグが値上げしたら注文するかどうかということです。値上げしても注文する場合は欲求のニーズになります。

「欲求・需要・必要性(ニーズ)」を認識するということはマーケティングを行うことで重要ポイントとなります。
顧客ニーズを把握することで、料理人としての確かな味と経営に精通したオーナーシェフという存在になるでしょう。

3.3 スタッフのモチベーションを上げる

自分ひとり、あるいは夫婦で営む飲食店であれば、スタッフ教育は不要です。
しかし、スタッフを雇う場合は、調理やサービスといった各担当者への人材育成も必要です。
また、チームを組んでお店を運営していく仲間達のモチベーションの向上は経営者の腕にかかっているとも言えます。店内の様子をみながら良いところは引き延ばし、改善しなければならない箇所はスタッフに指示をだしていきましょう。信頼関係の構築ができていれば、スタッフのモチベーション向上につながります。

4.オーナーシェフとしてのバランスを良く

オーナーシェフは調理と経営の比重をどちらかに偏っていては、アンバランスのお店になってしまうかもしれません。凄腕である必要はありませんが、バランス感覚は養うようにしましょう。
以下はオーナーとして、そしてシェフとしての心構えです。

  • 自分の好みだけに走らない。お店の内装にこだわりすぎないようにする
  • 料理と経営はセットでマーケティングを行う
  • お客様が満足してもらえる料理、空間を楽しんでもらうために居心地の良さを提供する

上記は改めて思うことですが、料理人であり経営者であるオーナーシェフが作るお店はバランスがとても良いです。自然とお客様にお店の優しさが伝わり、末永く飲食店経営が続くようになります。

さいごに

いかがでしたか?オーナーシェフは自分の作り上げたお店で好きな(得意)料理を提供できる、非常に楽しくやりがいの持てる仕事です。ただし、メリットも多数ある一方でデメリットもあります。メリット・デメリットを把握し、成功させるための最低限のポイントを押さえながら、素敵なお店作りを目指していきましょう。

この記事を書いた人

BrancPort税理士法人