飲食店の会計ミスはトラブルを招く!未然に防ぐための対策と対処法を解説

現在はキャッシュレスの時代と言われています。しかし、現金の管理がしやすいという理由で、敢えてキャッシュレス決済を導入しないという飲食店も耳にします。現金を扱っている店舗は避けて通れないのが閉店後のレジ締めです。一日の売上を集計し、レジ内にある金銭と伝票が一致しているかの確認作業ですが、金額に差異が生じてしまうという店舗が少なくありません。新人・ベテラン問わず誰でも会計ミスをしてしまう可能性があります。
今回は、会計ミスを防ぐための対策、そしてミスをしてしまった後の対処法などを解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。

1.飲食店による会計ミスの原因

飲食店で現金を扱う時は誰もが間違えないように注意しながらレジの操作を行っています。しかし、気を付けていてもミスの発生確率がゼロになることは難しいと言われています。例えば新人の場合、慣れていないレジ打ちにミスをしないようにと思えば思うほど不安や緊張感が高まり、余計に間違えを引き起こしてしまうという傾向にあるようです。会計ミスは誰でも起こりうることですが、ミスの原因を知ることが大切です。
では、ここで会計(レジ)ミスの多くの原因はどこにあるのか見ていきましょう。

  • 人的ミス:よく見られるのが、レジの隣同士にある「0」と「00」のボタンによる一桁間違った入力です。これはレジ機能(配置)に問題があると思われる方も少なくありません。また、1,200円の商品を2,100円と間違えて入力してしまったケースもあります。
  • 現金の過不足:釣銭や両替の時に金額を数え間違えてお客様に渡してしまうことがあります。また、小銭を落としてしまったことに気づかない、もしくは探しても見つからなかったなども挙げられます。
  • 混雑時に多いミス:オフィス街のランチタイムは混雑しているため、慌ててしまいミスを引き起こしてしまう傾向にあります。特に大人数での来店時には個別に会計することがあるので、混乱を招きやすくレジの入力間違いが多くなります。
  • レジの商品を2度打ってしまう:「来店客の対応」「電話がかかってくる」などの理由でレジの操作途中で中断されることがあります。そのため間違えて2度レジを打ってしまったなどがみられます。一瞬気を取られて発生してしまうミスですが、レジ入力の最中は他のスタッフに業務を任せるようにしましょう。レジの2度打ちは倍の金額になるので、お客様自身で発覚することが多いのですが、気づかずにお店側の提示通り支払って退店してしまうこともよくあります。

会計(レジ)ミスは、どのような時に頻繁に発生するのか記憶に残しておきましょう。人的ミスもしくは間違えやすいレジ機能が原因で起こりますが、人的ミスはオペレーションの改善を図り、レジ機能に問題がある場合は合理的なレジに変えるなどの対策が必要です。

2.会計ミスを未然に防ぐ対策

会計ミスは誰もが起こしてしまう可能性があるものの、ほんの少しの工夫で未然に防ぐことができます。

  • レジのレクチャー・練習:新人の場合、先輩の隣に付いて会計処理(レジの打ち方)をレクチャーする。空いた時間内でレジ打ちの練習をする。
  • 電子マネー決済導入:業務の効率化・ミスを防止するため、キャッシュレス決済の需要に応じて電子マネーの決済端末機の導入を検討する。
  • レジのマニュアル化:クーポンや割引によるレジ入力のミスを減らすため、マニュアルを作成してレジ付近に置いて共有する。
  • 釣銭を渡す時の確認:釣銭を渡す時はお客様の前で数えながら確認してもらう。また、新札は重なり合っていることがあるので確認のため2,3度数える。

会計ミスを防ぐには、お店側でミスの起こらない体質・仕組みを作ることが大切です。今まで起きたミスを分析し、再発防止として対策を講じていくことが大切です。

3.会計ミスをしてしまった時の対処法

お客様に釣銭を多く渡してしまった、あるいは少なく渡してしまった時の対処は気づいたタイミングによって異なります。直ぐ気が付けば対処できますが、帰られた後にミスを発見したときはどのように対処していけば良いのでしょうか。ここでは、起きてしまった会計ミスの対処法を解説します。

3.1 現金を多く頂いてしまった時

飲食店では閉店後に1日の売上を集計し、レジデータと金額(釣銭)が一致するか確認をしますが、合わないことがあります。金額の差異が生じた場合の大半が人的ミスによるものです。ここでは、お客様からの預かり金を多く頂いてしまった時の対処法を考えてみましょう。ミスをしたことに直ぐ気がつけばお客様に誤差分を返金できますが、退店後に発見した時はトラブルになり兼ねません。先ずは、スタッフが独断で判断するのではなく店長や責任者に報告しましょう。後日お客様からの連絡が入ることを想定して誤差分を別の場所(レジ内)に数日間保管します。もし、数日経ってもお客様からの連絡がなく返金手段がない場合は、レジに合わせるための経理上の処理になります。

3.2 後日お客様からの連絡があった時

お客様の来店から翌日あるいは数日後に、「お店側のミスで多く支払った」と返金を求めてくる方もいらっしゃいます。先ずは以下のような確認をする必要があります。

■レシートを持っているか確認する
レシートを持っていることで商品と金額、来店日時などの確認が可能となり、その時の会計ミスによるものだと判断した場合には返金に応じることができます。また、お店側のオーダーミスによって発生した料理を提供して、お客様が気づかずに食べてしまった場合も返金しなければなりません。ただし、いずれも必ず店長または店舗責任者に相談する必要があります。 

■レシートを持っていない場合は、注文した料理と来店日時を聞く
注文した料理と日時を聞くことでレジ記録との照合ができます。記憶が曖昧などの場合、明確な証拠を探すのは困難です。お客様の「不正請求」ということも考慮に入れておきましょう。以前にも似たようなクレームでブラックリストに載っていないか確認します。

3.3 現金を少なく頂いてしまった時

お客様が帰られる前に預かり金を少なく頂いた場合は、その旨伝えることで正規の金額で頂くことができます。しかし、帰ってしまった後に気が付いてもお客様を追跡することはできません。
合わない金額が少額な場合、レジ締めをしたスタッフが自腹を切ったというケースがありますが、それは絶対避けましょう。金額の多寡に関わらず店長あるいは責任者に報告することをスタッフに伝えておきましょう。
このようにレジ内の現金が少ない場合は、不足金として会計処理をすることになります。

4.POSレジの活用で会計ミスを軽減

飲食店を経営する上で、レジ打ちのミスを避けることが難しいとされていますが、減らすことはできます。前述した「未然に防ぐ対策」を紹介しましたが、ここでは店舗運営をする上で検討してほしいのがPOSレジの活用です。
POSレジは販売情報の記録や売上集計だけに留まらず、その先のデータからの分析や管理まで行うことができます。また、売上分析や顧客管理機能、在庫管理機能まで備わっているので業務の効率化を図ることができます。今まで会計時に金額や注文商品を手動で入力していたのをPOSレジとオーダーエントリーシステムを連携導入することで注文メニューや金額が記録され、自動で集計が行われます。よって会計スピードが向上するほかミスの軽減が期待されます。その他、以下のようなメリットがあります。

  • ランチタイムなどの混雑状態でも会計時にスピーディに対応できる
  • 会計時のレジの待ち時間が削減できる
  • 閉店後の会計処理が短縮化できる
  • レジ処理による空打ちなどの不正行為防止になる
  • 自動集計のため、金額入力のミスが無くなる

オペレーションの効率化によって集客にも繋がり、飲食店特有のスピーディに作業が行われます。保守とコストがかかりますが、現在ではタブレットPOSレジとiPad、通信環境が整っていれば無料で利用できます。また、期間限定の無料トライアル可能なPOSレジもあるので、体験してから決めても良いでしょう。
(参照:決済端末機「Squareターミナル」)

さいごに

いかがでしたでしょうか。飲食店においての会計ミスは避けて通れないとはいえ、防ぐことはできます。新人にはレジ処理のレクチャー、現金の過不足があった時の対処法のマニュアル化、POSレジの導入などさまざまな対処法があります。会計ミスは大きな問題に繋がる可能性があります。トラブルにならないためにも、今回紹介したミスの防止策、対処法を参考にしていただけたらと思います。

この記事を書いた人

広田 淳