田舎に移住して飲食店開業を目指す!メリットデメリットと失敗しない秘訣

  • 「都会を離れて自然豊かな田舎暮らしをしたい」
  • 「田舎の新鮮食材を使った飲食店を開業したい」
  • 「公的支援金を活用して飲食店を開業できる?」

このような疑問やお悩みを抱えている、田舎に移住して飲食店開業を検討している方の声を多く聞きます。都会と比べて、田舎での飲食店経営は、開業資金や経費が抑えられる他に多くのメリットを得ることができます。

この記事では、田舎で飲食店開業するメリットデメリット、どのような公的支援金制度があるのか、などを詳しく解説していきます。ぜひ参考にして下さい。

1.田舎に移住して飲食店開業を目指す!

アフターコロナで働き方の多様化が進み、生活の価値基準が変わりつつあります。
住む場所も都会にこだわらず、自然豊かな田舎への移住に関心が高まっています。
「自然豊かな環境で暮らしてみたい」、「地元の特産物や新鮮な食材を活かした飲食店を開業したい」、と田舎に移住して飲食店を開業してみたいと検討し始めた方も多くいらっしゃいます。

飲食店開業するための設備や機器の導入費用は都会と変わりませんが、家賃・物価・人件費は安い傾向にあるため、田舎での飲食店開業は、費用を抑えて経営してくことができます。
また、公的な支援制度もあり、移住へのハードルが下がりつつあります。検討するなら今が良いタイミングではないでしょうか。

2.田舎で飲食店を開業するメリット・デメリット

2.1 田舎に移住して飲食店を開業するメリット4つ

  • メリット①:開業資金や経費が抑えられる・・・都会と比べて土地代・物価・人件費が低い傾向にあるため、コストを抑えることができます。
  • メリット②:ワークライフバランスの充実・・・仕事と生活のワークライフバランスが実現できることにより、ストレスの少ない健康で豊かな時間が確保できます。
  • メリット③:公的支援や補助金・助成金の制度がある・・・政府や自治体では地方の人口減少や高齢化の大きな問題に取り組むため、地方移住者を促進する豊富な支援金制度を施行しています。 
  • メリット④:競合店が少ない・・・田舎は飲食店の競争が少ないため、市場が未開拓の可能性が高く、成功する可能性が期待できます。

2.2 田舎に移住して飲食店を開業するデメリット3つ

  • デメリット①:集客戦略が必要・・・田舎での飲食店経営は集客戦略が重要です。地域の情報誌や地元のポータルサイト、SNSなどを活用し、地域の人々に店舗の存在を知ってもらうことが大切です。
  • デメリット②:売上は都心に比べて低い・・・過疎化が進んでいるような地域では、多くのお客様に足を運んでもらうことが難しいため、都会のような売上を期待するのは難しいでしょう。
  • デメリット③:人材確保が難しい・・・田舎地域では人口が少ないため、料理人やサービススタッフなどの人材を確保するのが難しい場合があります。

3.地方移住者向けの支援金を活用する

内閣府地方創生推進事務局が運営する、地方で起業する方へ向けた支援制度には、「起業支援金」「移住支援金」があります。ぞれぞれの内容・対象者などを詳しく解説していきます。

3.1 起業支援金

都道府県が、地域の課題解決に資する社会的事業を新たに起業等する方を対象に、起業等のための伴走支援と事業費への助成(最大200万円)を通して、効果的な起業等を促進し、地域課題の解決を通して地方創生を実現することを目的とした事業です。
都道府県が選定する執行団体が、計画の審査や事業立ち上げに向けた伴走支援を行うとともに、起業等に必要な経費の2分の1に相当する額を交付します。


【対象者】

  • 東京圏※1以外の道府県又は東京圏内の 条件不利地域※2において社会的事業の起業を行うこと。
  • 国の交付決定日以降、補助事業期間完了日までに、個人開業届又は法人の設立を行うこと。
  • 起業地の都道府県内に居住していること、又は居住する予定であること。
  • 1東京圏とは、東京、埼玉、千葉、神奈川
  • 2 条件不利地域とは、「過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法」「山村振興法」「離島振興法」「半島振興法」「小笠原諸島振興開発特別措置法」 の対象地域を有する市町村(政令指定都市を除く。)

【一都三県の条件不利地域の市町村】

  • 東京都:檜原村、奥多摩町、大島町、利島村、新島村、神津島村、三宅村、御蔵島村、八丈町、青ケ島村、小笠原村
  • 埼玉県:秩父市、飯能市、本庄市、ときがわ町、横瀬町、皆野町、長瀞町、小鹿野町、東秩父村、神川町
  • 千葉県:館山市、旭市、勝浦市、鴨川市、富津市、南房総市、匝瑳市、香取市、山武市、いすみ市、東庄町、九十九里町、長南町、大多喜町、御宿町、鋸南町
  • 神奈川県:山北町、真鶴町、清川村

3.2 移住支援金 

東京23区に在住または通勤する方が、東京圏外(条件不利地域を含む)へ移住し、起業や就職をした方に、都道府県・市町村が共同で最大で100万円(単身の場合は最大60万円)の交付金を支給する事業です。


【対象者】

  • 移住直前の10年間で通算5年以上かつ直近1年以上、東京23区内に在住または通勤していた方
  • 東京圏以外の道府県又は東京圏内の条件不利地域へ移住する方
  • 移住先で「地元の中小企業等に就職」「テレワークにより移住前の業務を継続」「地域で社会的起業」などを実施する方

【内閣府地方創生推進事務局参照】

4.田舎で飲食店開業して失敗しないポイント3つ

  • ポイント①:地域住民とのコミュニケーションを大事にする・・・地域のイベントや地元の団体とのコミュニケーションを大切にし、地域住民からの支持を得ることは大切です。
  • ポイント②:独自性を打ち出す・・・田舎ならではの食材や地元の特産品を活用したメニューを提供し、お店の独自性を打ち出すことは大切です。独自のメニューやサービスを提供することで、お客様の記憶に残りやすくなります。
  • ポイント③:集客戦略を綿密にたてる・・・地域の広報媒体やSNSなどを活用し、効果的な集客戦略を展開しましょう。特に地域のイベントや行事に参加することで知名度を高めることができます。

さいごに

いかがでしたか?
都会を離れ田舎で飲食店開業するメリット・デメリット、活用できる公的支援金、失敗しないポイントなどを解説しました。
田舎での飲食店開業は、開業資金を抑えることができ、公的支援金を活用できるなど、多くのメリットがあります。しかし、都会とは異なるデメリットもあるため、事前に地域の市場調査や環境をよく把握し、十分な計画を立てることが重要です。

この記事を書いた人

BrancPort税理士法人