- 「災害時に何をどれくらい備えたら良いかわからない。」
- 「飲食店での防災マニュアルを作成するべき?」
- 「スタッフの防災意識を高めるためにはどのような取り組みが必要?」
このようなお悩みや疑問を抱えている飲食店経営者、これから開業を検討している方の声を多く聞きます。
日本は、地震・台風・豪雨など災害が多く、防災の意識が高まっています。
しかし、実際、何から備えればいいのかわからないという飲食店経営者も多いのではないでしょうか。
この記事では、飲食店における防災対策の重要性・災害が起こった時のリスク・飲食店が取組むべき防災対策を解説していきます。
もくじ
1.飲食店における防災対策の重要性とは?
飲食店における防災対策の重要性は、お客様やスタッフの安全を守るためです。
災害時に備えて適切な対策を準備していれば、緊急時に迅速な避難や対応ができ、被害を最小限に抑えることができます。
また、災害発生後、早期に営業再開をすることができ、経営の安定を図ることができます。
2.飲食店における災害が発生した時のリスクを解説
日本は、台風、豪雨、豪雪、洪水、土砂災害、地震、津波、火山噴火などの自然災害が発生しやすい国土です。災害が発生した時にどのようなリスクがあるのか、把握しておくことが大切です。
日本で発生頻度の高い、地震・台風・火災が発生した時のリスクを解説していきます。
2.1 地震が発生した時のリスク
地震が発生した時に考えられるリスクは、以下の通りです。
- 棚から落ちたガラスや陶器、調理器具が破損し、ケガをしてしまう
- 鍋やフライパンなどが転倒し、火傷や火事が発生する可能性がある
- 地震の揺れで倒れた家具や滑りやすい床でお客様やスタッフがケガをしてしまう
- 地震発生時にお客様やスタッフが適切に避難できなく混乱が生じる
- 非常口や非常階段の周りに障害物があり避難が妨げられる
2.2 台風が発生した時のリスク
台風が発生した時に考えられるリスクは、以下の通りです。
- 強風で飛んできた物で窓ガラスが割れ、ケガや物損事故がおこる
- 停電により、調理器具や冷蔵庫が使えなくなる可能性がある
- 豪雨による浸水で店内や厨房が水に浸かってしまう
- 台風による交通機関の乱れでお客様が来店できない、帰宅できない
- 台風によって交通が麻痺し、仕入れが遅れる、配送ができない
2.3 火災が発生した時のリスク
飲食店で火災が発生した時に考えられるリスクは、以下の通りです。
- 火や煙に巻き込まれ、火傷や一酸化酸素中毒、窒息の危険がある
- 厨房機器や家具、内装が焼失してしまう
- 火が隣接してい建物に延焼してしまう
- 火災によって道路が封鎖されたり避難が必要となりお客様やスタッフの安全確保に混乱が生じる
- 火災がスタッフの過失や設備不備によるものであれば、法的な責任を問われるリスクがある
3.飲食店が必ず取組みたい防災対策まとめ
3.1 お客様とスタッフの安全確保
災害に対する防災マニュアルを作成し、スタッフ全員で定期的に防災訓練を行うことが大切です。
災害発生時の避難経路や誘導方法、避難場所をスタッフ内で確認しておきましょう。
緊急時の連絡網を作成し、災害が発生した時に連絡を迅速にできるようにしておくことも忘れずに準備してください。
3.2 備蓄と復旧対策
防災用品として、飲料水、非常食、ポータブルトイレ、懐中電灯、救急箱、ラジオなどを備蓄しておくと安心です。
災害後に早急に営業を再開できるように修理業者や物資調達先との連携をとっておくことを忘れずに行いましょう。
また、火災保険や地震保険など、災害に対応した保険を定期的に見直し、十分な補償を確保しておくことも大切です。
3.3 地震に備えた防災対策
- 棚や重い調理器具は壁や床にしっかり固定し、地震の揺れで倒れないようにしておく
- 客席の近くには転倒しやすいものや多くの食器・割れ物を置かない
- スタッフが、地震発生時にとるべき行動がスムーズに行えるように定期的に避難訓練をする
- 地震発生時には自動的にガスが止まるシステムを導入するか、手動でガスを止める方法を確認しておく
3.4 台風に備えた防災対策
- お店の入口や窓に防水シートや土のうを準備して、店内の浸水を防ぐ
- 外看板、外のゴミ箱など風で飛ばされそうなものは固定してしておく
- 厨房や冷蔵庫などの設備は高い位置に配置するか、防水仕様にしておく
- 天候情報を確認し、台風や豪雨が予測される場合は、早めに営業中止を決定する
- 停電した時に備え、非常時用の照明や携帯電話充電器、ガスコンロなどを準備しておく
3.5 火災に備えた防災対策
- 適切な場所に消火器を設置し、定期的な点検を行う
- 火気器具の周りに燃えるものを置かない
- 厨房や店内に火災報知器を設置し、作動するか定期的に確認する
- 調理機器の使用時は目を離さない、閉店時はガスと電気の元栓を確実に締める
- 火災発生時にスムーズに避難できるように非常口や通路を常に開放しておく
さいごに
いかがでしたか?飲食店における防災対策の重要性・災害発生時のリスク・飲食店が必ず取組みたい防災対策を解説しました。
飲食店経営者が備えておくべき災害時の対策がご理解いただけたと思います。
お客様やスタッフの安全を守るため、事前に準備しておくことや防災訓練を定期的に行いましょう。
また、国土交通省が公開しているハザードマップで災害を予測できます。
事前に確認しておくことが大切です。
この機会に自店の防災対策を見直してみることをおすすめします。
飲食店経営で相談できる税理士が身近にいない場合、一度、BrancPort税理士法人にご相談ください。