共同経営で飲食店を始めたい人必見!トラブルを未然に防ぐには開業前の準備が大切

飲食店の共同経営を考えたとき、パートナーは同じ目標を持っているのはもちろんのこと、息の合った相手を選びたいと思っている人が多いのではないでしょうか。友人や家族など身近な人の方が、お互いのことを知り尽くしているので経営がしやすいという意見も耳にします。しかしながら、お互いに分かり合っているからこそ注意しなければならないことが多々あります。ここでは共同経営のメリット・デメリットやトラブルを防ぐために開業準備のポイントなどを解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。

1.共同経営の形態

共同経営とは複数の経営者が対等な立場で一緒に経営することです。
お互いに同じ目標を持っている者同士がひとつの集合体として経営できるため、飲食店というチームは上手くいくと考えている方がいらっしゃいます。
ただし、気の合った仲間同士の開業でも出資比率よって事業形態はいくつかのタイプに分けられています。

  • 出資金を同等に折半する⇒対等な立場のため共同に経営権を持つ
  • 出資者または出資比率の多い人⇒経営する上での最終決定権を持つ
  • 一方が個人事業主⇒個人事業主の方がオーナー、もう一人は外注又は雇用という関係性
  • 双方が個人事業主⇒出資金は折半が多いので上下関係はない。

どのような形態にするかは、パートナーとの話し合いで決定します。自分たちにとってベストな形態を選ぶことが飲食店経営を維持していける重要なスタートになります。

2.飲食店で共同経営するメリット・デメリット

共同経営は難しいとよく言われていますが、どんなメリットやデメリットがあるのでしょうか。そのメリットやデメリットを知ることで共同経営をどのように進めていけばいいのか自ずと見えてくるかもしれません。

〈共同経営のメリット〉
◆出資金の負担が軽減できる
1人で経営すると開業資金は全て自分で用意しなければなりません。共同経営は折半もしくは相手が多く出資するという方法で経営が成り立ちます。

◆互いの足りない部分を補える・役割分担ができる
たとえば調理スキルは一流でも経営のノウハウがないという人は、経営力のあるパートナーを選ぶことで双方が不得意分野で補えます。また、経営経験者などは調理のできる人を選ぶことでバランスの良い経営体制を組めることができます。

◆経営していく上での孤立感の緩和
何らかのトラブルが生じた時や売上減少などが続く場合、1人経営は自身で解決しなければならないためプレッシャーで孤立してしまいがちです。しかし、共同経営はパートナーに相談ができて、形にできるアイデアの助言を得られます。


〈共同経営のデメリット〉
◆意思決定に時間を要する
1人で開業する場合は全て自分で判断し実行するため自由度が高いです。共同経営の場合は相手との意見に食い違いが生じた場合は物事が先に進みません。意思決定に時間がかかります。

◆方向性の違いから経営に悪影響
価値観の違いや方向性の違いが生じてしまう可能性は少なくありません。上手くコミュニケーションがとれず、修復不可能となってしまい経営に悪影響を及ぼすこともあります。

◆不公平を感じ不満が募る
仕事量や責任の重さ、報酬などによる不公平感が生じ不満を持ち始めます。その人に見合った裁量で仕事を任せることで報酬や業務量が決まるので、開業の準備段階で業務の役割分担は必ず決めておきましょう。

3.共同経営でトラブルになる原因と対策

共同経営はトラブルが生じやすいのは事実です。早ければ2~3年ほど経過したところで何らかのトラブルが発生してしまうことが多々あります。

3.1 平等が問題になることもある

単純に出資金や給料などを折半して全て公平にする共同経営はよくありますが、実はこの「平等」というのが思わぬトラブルに繋がる可能性があるのです。「自分はこんなに働いているのに」「私の方が仕事できる」などの感情が少なからずやってくるでしょう。デメリットを述べたようにお互いの間で平等になるようにルール化していても後から不公平感が湧いてくることがあります。
このようなトラブルの元にならないように出資比率によって差をつけるなどして最終責任者を決めておくことが大切です。上下関係をつけることもひとつのポイントとなるでしょう。

3.2 意見の衝突

開業前は同じ目標を持つ者同士が夢を語り合いながら準備に取り掛かります。しかし、時間の経過とともに自分の考え方などを主張する場面が見え始めてきます。早ければ出店の準備段階で互いの意見や主張に食い違いが生じてしまうケースも少なくありません。
「嫌ならやめてもいいよ」「もう辞める」といった最悪な状況になりかねません。開業前で最もトラブルの多い時期が出店の直前です。雰囲気の悪い状態でお店をオープンすることだけは避けたいですね。常日頃コミュニケーションをとりながら準備を進めていきましょう。
個人の主張や意見はあって当然のことでもあります。経営を共有していくには、互いに意見を述べながらある問題を乗り越えていかなければならないことでもあります。問題やトラブルを修復した後は、衝突以前の時より各課題に直面したとき上手く乗り越えられるでしょう。

3.3 パートナーに対する依存心が強い

共同経営はお互いに「補い合う」ことが重要です。経営していく上での作業負担や課題を各個人の出来ることで補います。しかし一方が「○○をやったから△△はしてくれるだろう」といったパートナーに対する見返りを求め始めることがあります。
自分がやったことに対して過剰な依存心や見返りは、経営解消される原因になりかねません。パートナーに対して依存心が強すぎるということは、互いが目指す店舗経営の在り方やビジョンの違いなどにもが原因でもあるようです。

4.準備段階で必ず決めておくこと

共同経営を始める前に最低限決めておかなければならない項目がいくつかあります。
下記の内容を明確に決めておくことでトラブルを未然に防ぐことにも繋がります。

  • 出資金の比率(資金を出した割合)
  • 最終責任者
  • 各個人の担当分野
  • 報酬
  • 売上利益の配分方法
  • 経営面での問題があったときの対処法

前述したように、出資比率に応じて経営権が決まります。経営においての最終決定権を誰が持つのか、上下関係を明確にしておいた方が良いです。
各個人の業務内容はお互いの得意分野に従って決定しますが、仕事量の偏りがないようにすることが重要です。
報酬や利益配分などの金銭に関する決め事は非常にシビアです。出資比率に伴い合理的な決め方が最も良いでしょう。
最後の「経営面での問題があった時の対処法」は開業前にあまり想定したくはないのですがが、経営悪化が長期化した場合、最悪閉店ということも選択肢に入れておかなければなりません。出店するための借入金やリース料など債務についての保証人は代表者がなることが多いです。このような最悪なケースになった時のために、最初に述べたように代表者の決定権を明確にしておいた方が良いでしょう。

5.共同経営を成功させるポイント

共同経営を成功させるためのポイントは幾つかあります。ここでは重要ポイントを解説したいと思います。

★パートナー選びと互いの立ち位置
飲食店開業という大きな夢を持っている人が共同経営を考えたとき、互いに認め合えるビジネスパートナーを求めるのは誰もが思うことですね。せっかくの共同経営を失敗しないために、ここで基本的なパートナーの選び方を紹介します。

  • 自分にはない要素を持っている人
  • 目指すところが同じで、それを共有できる人
  • 安心と信頼できる人

先ずは上記3点を自分の感覚とコミュニケーションをとりながら見極めてみましょう。
パートナーが決まったら必ずお互い経営においての立ち位置決めておくことが大切です。


★書面にて互いの意思疎通を図る
共同経営は気心知れている人がパートナーであっても大切なことは口頭で決めてしまわないようにしましょう。互いが合意する内容を書面化しておくことがトラブルを未然に防ぎます。
(参照⇒共同経営の契約書サンプル(bizochean)
契約書を作成するということはルールを明確にするためでもあります。共同経営で成功している飲食店は契約書が存在していることが多いです。

さいごに

いかがでしたか。共同経営は難しいと言われていますが、お互いの能力を認め合えるような信頼できるパートナーを選ぶと良いです。ベストパートナーを見つけられれば成功への近道でもあります。
また、失敗リスクを避けるために準備をしっかり行うことで飲食店を継続させることができるでしょう。

この記事を書いた人

BrancPort税理士法人