名刺は自己紹介をするときに使用されますが、小さな広告塔のようなものです。自分をアピールするだけではなく会話のきっかけを作ったり、更に次へと繋がる人脈を作る目的を明確にする役割を果たしてくれます。接客業でもある美容師にとってはとても重要なアイテムのひとつなのです。最初の一度しか顔を合わせただけではなかなか覚えてくれませんよね。そこで宣伝ツールが詰まった名刺を活用しない手はないと思います。
ここでは、美容師が渡す名刺の必要性や名刺作りのポイントなどを紹介していきます。
ぜひ参考にしてみてください。
もくじ
1.美容師が渡す名刺の必要性
「美容師に名刺は必要ある?」と疑問に思われている方も少なくありません。印刷コストがかかるため、今ではFacebookなどのSNSを名刺代わりにしている人もいらっしゃいます。確かに紙媒体の縮小により名刺も不要と思われている方が増えているのは事実です。しかし、結論から言うと名刺は必要なのです。名刺は対面にてひとりひとり渡すという行為があり、もらった相手の記憶に残りやすいという現象が生まれます。美容師がお客様に自分自身をアピールするにはとても効果的で印象付けることができます。更に美容師特有のセンスのある名刺を渡すことでお客様は興味を持ち、コミュニケーションを活性化してくれます。プラス効果をもたらしてくれる名刺は必要があると言えるでしょう。
2.美容師が名刺を渡すメリット
美容師が名刺を渡すメリットとはどのようなものなのか、幾つか紹介しましょう。
- ★口頭で自己紹介をするより印象に残る
- ★保有している資格を伝えられる
- ★名刺があることで指名してもらいやすい
- ★会話のきっかけに繋がる
- ★キャッチコピーを添えることで目が引く
口頭で自己紹介をするより名前以外の情報が載っているので自己アピールができることと印象に残りやすいことが大きなメリットではないでしょうか。保有している資格やキャッチフレーズは自己紹介をする際に口頭では伝えませんよね。名刺を通しての自己紹介だからこそスマートにアピールができるのです。また、名刺があることでお客様は美容師を身近に感じ、気に入れば次回に指名してもらえる可能性も高くなります。名刺は第一印象で決まるほど重要なアイテムのひとつです。こだわりのあるデザインや内容が入っている名刺はお客様にとっても嬉しいものです。
3.名刺に載せる項目・デザインを紹介
名刺のメリットを最大限に活かすためには、載せる項目やデザインにこだわりを持つことが大切です。ここでは必須項目と必要に応じて載せたい項目、そしてお洒落な名刺にするためにはどうしたら良いかなどを解説します。
3.1 名前・美容室などの基本情報
先ずは基本情報ですが、最低限入れたい項目は以下の通りです。
- 美容師の氏名(フリガナ付き)
- 美容室の名称・住所・電話番号・メールアドレス
- 美容師の保有している資格
- 営業時間・定休日(美容師の休日も入れる)
- 美容室のホームページ(URL)
美容師と店舗情報は必須項目です。また、お客様を担当するときに名刺を渡すことが多いので、自分の休日も入れておきましょう。
3.2 アピールポイント
基本的な情報が決まったら必要に応じてアピールできる項目を入れてみましょう。
- サロンのロゴマーク
- SNSアカウント
- 美容師または店舗のキャッチコピー(短い言葉でアピール)
- 顔写真または似顔絵など
名刺に顔写真もしくは似顔絵が入っていると印象に残ります。また、文字だけの名刺よりロゴやイラストなどを入れることで渡される相手もホッとするようです。
3.3 デザインをイメージする
印象的なセンスで「魅せる名刺」に仕上げたい場合は、予めデザインをイメージしておくと良いです。
- 余白を意識したデザイン(レイアウトに注意する)
- 名前やロゴなどの「主役」、住所や電話番号などの「準主役」の文字にメリハリをつける
文字情報が多過ぎて余白が無くなると窮屈に感じます。文字の大きさが同じであったりキャッチコピーが重複(似たワード)していたりすることもあるので注意しましょう。メッセージはシンプルに一言入れるだけで十分に伝わります。また、文字の強弱をつけることで余白が発生してスタイリッシュな名刺に変わり、伝えたいことも明確になってインパクトを与えます。
3.4 名刺の素材は重要
紙質は、デザインや載せている内容と同じぐらい重要です。紙の厚さや質感などによって名刺の受ける印象も変わることがあります。
ここでは、名刺の用紙を選ぶときのポイントを紹介しましょう。
- 紙の色を決める・・・ロゴマークを入れる場合は白色度が高いほうが良い
- 紙の厚さ・・・厚みのある名刺は高級な印象、薄い名刺は軽やかで親近感を与える
- 紙質・・・上質紙、コート紙、マット紙の3種類
紙の色は一般的にホワイトが多いのですが、美容室のカラーと同じにすることで統一感が生まれます。ただし、ロゴカラーと合わせて違和感がない色を選びましょう。
紙の厚さはガラスのように光を通す透明感が特徴の半透明用紙から重量感のある厚紙タイプがあります。お店のコンセプトもしくは自分がどのようにアピールしたいのかで決めると良いです。紙の感触で印象が決まるので薄い紙質の名刺は避けた方が良いかもしれません。紙質の選択方法ですが、文字が多くシンプルにしたい場合は上質紙、ロゴや写真を入れてカラフルな色にしたい場合はコート紙、そして落ち着いた上品な印象を与えたいなどはマット紙、それぞれ目的に応じて選ぶと良いでしょう。
4.おしゃれな名刺が作れるサイトを紹介
オリジナリティ溢れる名刺を自作したいが「自分で作ると大変」「デザインセンスに自信がない」という方もいらっしゃいます。名刺のネット印刷サービスに依頼をすることで簡単にお洒落な名刺を仕上げてくれます。
■出典:Vistaprint(ビスタプリント)
- 料金:100枚で1,628円~
- 用紙種類:4種類
- 注文から納期:4営業日~5営業日(最短2日も可能だが別途料金がかかる)
- 作成方法:Web上ツール・データ入稿
- 特徴:5,000種類(業種別)のデザインテンプレートから選び文字入力、カスタマイズをして10分程度で仕上がるので簡単。デザイン性に優れた名刺が多く美容業界の評価が高い。
■出典:デザイン名刺.ネット
- 料金:100枚で1,3750円~
- 用紙種類:20種類以上
- 注文から納期:4営業日~5営業日(スピード仕上がり1時間~別途料金かかる)
- 作成方法:Illustrator
- 特徴:2,000種類のテンプレートから選び、プロのデザイナーが作成から出荷までサポートしてくれる。普通紙から高級・特殊紙までの用紙を取り扱っている。
- 料金:片面カラー100枚で4,950円~、両面カラー100枚で6,050円~
- 注文から納期:最短で当日発送
- 作成方法:メールもしくは電話問い合わせ
- 特徴:依頼者の要望通りのオリジナルデザインの作成が可能。名刺に無料で地図や似顔絵を載せることができる。美容院の販促ツールが多いため、集客や運営をサポートしてくれる。
5.名刺を渡すタイミング
美容室に入店してきたお客様に名刺を渡すタイミングがわからないという美容師も少なくありません。美容室は名刺交換をするわけではないので、自然な流れで渡したいものですね。
名刺を渡すタイミングは、以下2つのパターンをおすすめします。
- 新規のお客様に担当者として自己紹介をするとき
- 帰りの会計時
パーマやカラーリングの放置時間に渡すより、来店直後もしくは帰りの会計時が一番スマートと言えるでしょう。入店後の自己紹介をする時に渡す場合は、施術中に名刺の内容についてのコミュニケーションが取れやすくなります。また、帰りの会計時に渡す場合は、施術中で髪の悩みを聞いていたうえで店販している商品を紹介するきっかけにもつながります。
さいごに
いかがでしたでしょうか。名刺は自己アピールに最適な宣伝ツールのひとつでもあり、お客様との距離を縮められるという大切な必須アイテムです。美容師ならではのお洒落なデザインや内容を工夫した名刺を作成してみてはいかがでしょうか。きっと記憶に残り、次の来店に繋がることでしょう。