歯科医院経営者必見!患者がリピートしたくないと思う5つの理由と改善策

  • 「患者さんが定着しない」
  • 「最近、キャンセル率が高いと感じる」
  • 「患者さんが他の歯科医院へ流れてしまっている」

このようなお悩みや疑問を抱えている歯科医院経営者の声を多く聞きます。
この記事では、患者さんがリピートしたくないと思う理由と改善策を解説していきます。
是非、参考にしてみてください。

1.歯科医院に通う頻度はどれくらい?現状を徹底解説

歯科医院の経営において患者さんの定着は非常に重要です。
厚生労働省が発表する「国民健康・栄養調査」の結果によると、過去1年間に歯科検診を受けた人の割合は、以下の通りです。

2009年 34.1%
2012年 47.8%
2016年 52.9%
2023年 58.8%

過去1年間に歯科検診を受けた者の割合の年次推移(20歳以上、男女計・年齢階級別)

歯科健診を受けている人は年々増加傾向にあります。
歯・口腔の健康に対しての意識の高まりと、高齢化社会による口腔ケアの重要性が増していることが要因です。

2.リピート率向上が歯科医院経営の成功の鍵

患者さんのリピート率を高めることが、経営の安定と成長に直結します。
リピート率が高くなると、どのようなメリットがあるか解説していきます。

2.1 安定した収益源となる

新規の患者さんを獲得するには、広告費やマーケティングコストがかかってしまいます。
定期的なメンテナンスや治療を受けに通院する患者さんは、安定した収入源となります。

2.2 患者さんの満足度の向上につながる

定期的に通院する患者さんは、歯科医院に対する信頼が高く、満足度が高いといえます。
信頼関係を築けた患者さんは、家族や友人に歯科医院を紹介してもらえる可能性が非常に高く、自然に新規患者獲得につながります。

2.3 長期的な治療プランが実現できる

定期的に通院してくれる患者さんには、長期的な治療プランや予防プログラムを提案できます。
これにより、患者さんの健康状態を継続的に管理することができ、歯科医院としても治療の質の向上させることが可能です。

3.患者さんがリピートしたくないと思う理由と改善策を解説

患者さんがリピートしたくないと感じる歯科医院には、いくつかの共通する理由があります。

3.1 医師やスタッフの対応が悪い

患者さんに対して治療内容や費用を十分に説明しない、質問・疑問に対して不親切な対応するなど、医師やスタッフが冷たく感じられると、不信感を抱きやすいです。

改善策:
①コミュニケーションスキルの向上を図る

患者さんの悩みや不安に耳を傾けることで、信頼関係を築けます。
患者さんの緊張を和らげるよう治療前にリラックスできる雰囲気作りを心がけましょう。
例えば、「どのようなことが不安ですか?」「治療中痛みがあればすぐに教えてください」など

②接客研修を導入する
定期的にスタッフ内で接客研修を実施しましょう。
患者さんとのやり取りをシミュレーションして、ロールプレイで練習すると実践力が高まります。
また、笑顔の作り方、目線の合わせ方、適切な声のトーンなどを意識することも大切です。

③患者さんへアンケートを実施する
アンケートを実施し、定期的に患者さんの声を聞くことは、患者さんの満足度を上げるために必要です。
実際に改善できる点をスタッフ内で話し合い、実践しましょう。
また、患者さんから良い評価を頂けた内容をスタッフ内で共有することで、モチベーションアップにつながります。

3.2 治療が痛い、技術が低い

治療が荒っぽく痛い・雑に扱われていると感じると、治療をしたくない、次回の通院をためらう可能性が高いです。
また、治療したのに、痛みや問題が解消しなかったり、悪化した場合、治療技術に疑問を感じ、歯科医院の評判に悪影響を及ぼします。

改善策:
①痛みを軽減するための施策
表面麻酔を活用すると、注射針の刺入時の痛みを軽減できます。
痛みに弱い患者さんには、麻酔の量を調整する技術も必要です。
また、レーザー治療など、最新の無痛治療技術の導入するのも一つの手です。

②医師・スタッフのスキルアップを図る
定期的な研修やセミナーに参加し、最新の治療技術や知識を深めましょう。
歯科衛生士や助手にも技術研修を実施し、治療補助の質を向上させることが大切です。

③治療設備の改善
最新の治療機器を導入することで、より正確な診断と治療が可能になります。
また、今使用している治療機器のメンテナンスを行うことで、治療機器のトラブルを防ぎ、スムースな治療を提供できます。

3.3 治療費が不透明で高く感じる

同じような治療内容でも歯科医院によって治療費が異なる、毎回治療費が異なる、予想以上に治療費が高かった場合、疑問や不信感を抱き、リピートしたくなくなります。

改善対策:
①事前説明を徹底する

初診時に治療計画と費用の見積もりを具体的に説明します。
保険診療と自由診療の違いや、それぞれのメリット・デメリットを患者さんに理解してもらうことが大切です。

②コミュニケーションを強化する
患者さんの質問や疑問に丁寧に回答しましょう。
「なぜこの治療が必要なのか」「なぜこの費用がかかるのか」を明確に説明し納得を得ることが大切です。

③価格表を公開する
自由診療の費用を待合室やホームページに掲載し、患者さんが事前に確認できるようにしておくと安心です。
治療の選択肢ごとに費用総額がわかるシミュレーションを提示するのもいいでしょう。

3.4 予約が取りにくい

歯科医院の予約が取りにくいと患者さんが感じると、満足度の低下につながります。

改善対策:
①オンライン予約システムを導入する

24時間予約対応可能なオンライン予約システムを導入することで、患者さんはいつでも好きな時間に予約することができます。
空いている時間帯をリアルタイムで確認できるようにし、ストレスのない予約受付が可能になります。

②スタッフの増員する
患者さんの人数に対して十分な歯科医師や歯科衛生士を確保し、診察効率を向上させましょう。
忙しい時間帯や曜日に非常勤スタッフを採用することで対応力を強化することができます。

3.5 院内環境や設備が問題がある

院内の清掃が行き届いてない、待合室が狭い、騒がしいなど、患者さんが居心地悪く感じると、リピート率の低下や評判の悪化につながる可能性があります。

改善対策:
①清掃を徹底する

定期的な清掃スケジュールを設定し、待合室、トイレ、診療室を常に清潔に保つことが大切です。
また、「除菌済み」の器具を個別包装し、患者さんに見える形で衛生管理をアピールすることも好印象につながります。

②設備を見直す
老朽化した設備を定期的に点検し、必要に応じて新しい機器に更新することが大切です。

③待合室や院内を快適な環境にする
他の患者さんと距離を保てるよう、待合室のレイアウトを見直したり、快適なイスや雑誌を配置し、患者さんがリラックスできる空間を作りましょう。
待ち時間や治療中にリラックスできるBGMや映像を流すのもオススメです。

さいごに

いかがでしたか?患者さんがリピートしたくないと思う理由と改善策がご理解頂けたかと思います。
患者がリピートしたくない理由は、治療の痛みや不安、スタッフ対応、料金、院内環境、予約の取りにくさなど多岐にわたります。
これらの問題を一つ一つ改善し、患者の目線に立った運営を心がけることで、リピート率を向上させ、医院の信頼性を高めることができるでしょう。

この記事を書いた人

BrancPort税理士法人