閉店時間になっても帰らないお客様【飲食店の接客術で退店を促せる方法】

飲食店経営者や従業員の多くが抱えている悩みの一つに「閉店時間になってもなかなか帰らない」「コーヒー一杯で長居する」などのお客様の存在があると思います。ほとんどのお客様は決して悪気はないのですが、お店側としては回転率を上げなくてはならない、閉店時間になれば後片付けや翌日の仕込み準備をしなければならないなどやることが山積みです。そんな時、長時間滞在して帰らないお客様にどう対応していけばいいのでしょうか。
ここでは、「長居する」「閉店時間を過ぎても帰らない」お客様への対処法を解説します。ぜひ参考にしてみてください。

1.お店のルールに従わないお客様の特徴

飲食店は料理やサービスを提供し、お客様はそれらに対して適正な対価を支払っています。お金を払っているのだから「長居してもいいのではないか」、閉店時間が過ぎても直ぐに「追い出さなくてもいいのではないか」と思っている人も存在しています。しかし、そのようなお客様はほんの一部で、実は殆どが時間を意識していないのです。では、ここで長時間在席して閉店時間になっても帰らないお客様の特徴をみていきましょう。

  • 話に夢中になって時間を忘れているため長居している
  • 常連客と店主の仲がいいため会話が弾んで閉店になっても帰らない
  • スマホやパソコンなどを使用して仕事・勉強をしている
  • お酒が飲みたい一心で閉店時が間過ぎても帰らない

以上のような特徴が見られます。長時間店内に留まり閉店時間が過ぎても帰らないのは、時間を気にしていないことがわかります。しかし、お店側としては閉店時間が経過しても帰らないお客様に困惑してしまうのは当然なことです。お客様への対応はやさしく一声かけるだけで、お店の印象が変わります。気分を害さないように「命令口調」ではなく、退店を「依頼」するような口調で「時間」に気づいてもらえるように心がけると良いです。

2.困ったお客様への対処法

ここでは、長居して閉店時間になっても帰らないお客様の対処法をみていきましょう。飲食店としての接客術が活かせるので、ぜひ参考にしてみてください。

2.1 注文しないで長時間在席している場合

長時間在席しているお客様はコーヒー1杯で連れとおしゃべりをしている、または待ち合わせをしているなどの理由が挙げられます。このような場合、スタッフがドリンクのお代わりを伺う、あるいは飲み切ったドリンクは下げることです。ほとんどの人が帰る用意をします。また、お代わりの値段を設定したメニュースタンドをテーブルに置くことで再注文してもらえる可能性が高くなります。

2.2 閉店間際に来店する場合

閉店間際に駆け込んでくるお客様は2~3軒目ということが多いです。例えばお酒が飲み足りないからあと一杯といって来店した場合、ラストオーダーの時間が過ぎていればもちろんお断りできます。もしラストオーダーの時間が迫っている場合は、はっきりと閉店時間を伝えていたほうがお客様にとっても良いです。また、ラストオーダー5分前くらいに入口の看板の電気を落としたり、ラストオーダーの時間を明記した張り紙を貼っていたりすることもひとつのお断り手段です。お客様は諦めて入店はしないでしょう。

2.3 閉店時間が過ぎても帰らない場合

閉店時間が過ぎても帰らないというお客様が繁忙期になればなるほど多く見る光景ではないでしょうか。アルコールが入ると気分が盛り上がり話題も尽きないなどが大きな理由のひとつです。
閉店時間が経過した場合、以下の対応をとると良いでしょう。

  • 閉店時間の経過後は、はっきり閉店だということを伝える
  • 会計伝票をテーブルまで持っていき、先に支払いを済ませる
  • 空いているテーブルを整え始め翌日の準備をする(わざとらしくならないように)
  • BGMをかけている場合は消す、もしくは音量を大きくする

先述したように閉店時間に気が付いていないお客様も少なくないので、先ずは①の閉店の時間だと伝えます。それでも退店しない場合は②~④の対処法をおすすめします。

2.4 泥酔して帰らない場合

アルコールを提供している飲食店は楽しくお酒を飲まれている方が多いのですが、中には泥酔客もいます。大声を出して他のお客様への迷惑行為、トイレまたはテーブル席で寝てしまい閉店になっても帰ることができないなど。
泥酔客の対応は非常に難しいですね。お連れ様がいれば閉店時間を伝えて泥酔客を任せるのが一番いいのですが、おひとりの場合は感情的にならないように「やんわりと(閉店)時間」を語りかけるように伝えましょう。感情的になってしまうと酔っている人は気が大きくなっているため喧嘩腰になってしまう場合があります。どうしても帰らない、迷惑行為に及んだときは最終手段として出入り禁止を前提に警察を呼ぶという判断もあります。

2.5 常連客が長居・閉店時間でも帰らない場合

常連客は飲食店にとってはとても貴重な存在です。常連客と一見客の接客対応はお店によって異なりますが、頻繁に足を運んでくれている常連客の方が特別な扱いをしていることが多いのではないでしょうか。その特別な思いに甘えて閉店時間になってもなかなか帰ろうとしない常連客もなかにはいます。閉店時間が過ぎても店主と話が弾み、お店側の了承を得ていれば「退店する」または「退店しない」は自由です。ただし、他に従業員がいる場合はお店のルールを守るために常連客が居ても閉店後の後片付けや翌日の仕込みの用意は通常通り進めるようにしましょう。

3.対処法としてお店がとるべき行動

お店に長居してなかなか帰らない、あるいは閉店時間が経過しているのに帰らないお客様は少なからず存在していることがわかりました。お店が閉店時間になったときに退店させるということは難しいものですね。帰ろうとしないお客様に「帰ってください」とも言えません。

ではどのような言い方で言葉を投げかけると理解してもらえるのかみていきましょう。

  • 恐れ入りますが、○○時で閉店でございます。
  • 閉店時間になりましたので、お店を閉めさせていただいて宜しいでしょうか。
  • 本日はありがとうございました、またのお起こしをお待ちしております。

このように最後には問いかけるような言葉を投げかけてみてはいかがでしょうか。お客様に悪い印象を与えることなく、退店支度をします。

追加注文もしないで長居するお客様の場合は「時間が経過している」ことを自分で気づいてもらえるように仕向けることが大切です。言葉で伝えるのではなく空いたグラスや食器を下げる(水のグラスだけにする)、または水を汲みに行くなどの行動です。大抵は時間の経過に気づいて退店の支度をします。もしそれでも居座る場合、はっきりと「他のお客様がお待ちしておりますので」「このあと○○時から予約が入っていますので」など他のお客様の存在(待っているなど)を知らせましょう。きっと帰ります。

さいごに

いかがでしたでしょうか。飲食店で長居しながら閉店時間になっても帰らないというお客様にはさまざまなパターンがあります。来店客とはいえ、お店のルールに従ってもらわないとお店側も成り立ちません。状況をよく見極めながら、伝えるべきことは決して強くならない程度の口調でお声をかけるようにしましょう。理解してもらえれば次回も来店するし、閉店時間を意識してくれる可能性も高くなります。

この記事を書いた人

広田 淳