美容院でお客様から意見やクレームを受けてしまうことは珍しくありません。お店側にクレームの原因がある場合は、誠心誠意を尽くし適切な対応をとらなければなりません。また、常識的にもありえない理不尽で悪質なクレームもあります。大きなトラブルに発展しないように、クレーム対応は初期の段階でしっかり対処することが大切です。
この記事では、美容院でよくあるクレーム、予防方法、悪質なクレームがあった場合の対応方法まで詳しく解説していきます。
もくじ
1.美容院でよくあるクレームとは?
美容院で起こるクレームの多くは、お客様の要望が満たされなかったことが理由と考えられます。クレームには「技術面に関するクレーム」と「接客に対するクレーム」の2つに分類されます。それぞれの内容、予防対策などを詳しく解説していきます。
1.1 技術面に関するクレーム
■要望した髪型ならなかった
「髪の毛を切りすぎた」、「希望のカラーと違う」、「髪の毛のボリュームを減らしすぎた」など、お客様が要望した髪型にならなかったというクレームはよくあります。クレームにならないように予防するには、施術する前にしっかりとカウンセリングを行うことが非常に重要です。お客様の要望する仕上がりイメージにズレがないようへカタログなどを使いイメージを共有するのも一つの手です。また、お客様の髪質や顔立ちで要望する仕上がりになりにくい場合もあると思います。その場合は、説明しお客様が納得するまでカウンセリングを行う必要があります。
■施術ミス
「縮毛矯正したのにくせ毛がまっすぐ伸びていない」、「薬剤により髪が傷んでしまった」、「カラーに色ムラがある」など、美容師側のミスの場合はしっかり謝罪し、すぐにお直しするなど、改善策を提案し、適切な対応をとりましょう。また、施術ミスとはいえ、カウンセリングが不十分で起こるケースも多いので、施術する前にしっかりカウンセリングを行うことが重要です。
1.2 接客に対するクレーム
■スタッフの態度が悪い
接客に関するクレームは、意識することで予防できます。「言葉遣い」、「表情」、「行動」など、お客様が不快に感じるような態度に気をつけ、意識しましょう。また、会話の内容もクレームにつながる場合もあります。自分の話ばかりではなく、聞き役になることをおすすめします。お客様に気持ちよく過ごしてもらえるような接客を意識することが大切です。
■待ち時間を長すぎる
待ち時間が長すぎたりするとクレームにつながります。美容院が混雑する時間帯や週末は待ち時間が発生してしまいます。お客様を待たせてしまう場合は、「一声かける」、「ドリンクを提供する」、「雑誌を取り換える」など、細やかな気遣いが大切です。
2.クレームが起きてしまった場合の対処方法は?
クレームが起きてしまった場合の対処方法には以下のような⑥つの手順があります。手順を間違えてしまうと更なるクレームにも発展してしまう可能性があるので慎重に対応しましょう。
①まずは謝罪をする
まずは謝罪をしましょう。起こったクレームに謝罪をするのではなく、お客様に不快な思いをさせてしまったことに関して謝罪をしましょう。
②クレームの内容を聞く
どういったトラブルが発生したのか、お客様の話を最後まで聞いてから対応しましょう。トラブルの内容にもよりますが、お客様がクレームを全て話した時点で満足し、解決してしまうというケースもあります。
③なぜ起こってしまったのか原因を説明をする
なぜ起こってしまったのか原因を説明しましょう。この時、お客様に非があったとしてもそれを責めることは避けましょう。
④解決策を提案する
お客様が不満に思う内容を改善できる解決策を提案しましょう。誠心誠意をもって対応すると、信頼につながる可能性もあります。
⑤再度謝罪をする
同じことを二度と起こさないことを誓い、再度謝罪をしましょう。お客様に安心感を与えることができます。
⑥感謝の言葉を伝える
最後にクレームを指摘してもらえたことに関して感謝の言葉を伝えましょう。
3.理不尽で悪質なクレームはどう対応したらいい?
クレームの中には、理不尽で悪質なクレームもあります。
「薬剤で皮膚がかぶれた」
「薬剤で服が汚れた」
「ヘアアイロンで火傷した」
「イメージした髪型と違う」
等々の理由で金銭を要求してくる常識ではありえないようなクレームもあります。理不尽で悪質なクレームがあった場合は、美容師が全て対応しその場で回答することは避けましょう。クレームが大きく発展する可能性を避けて、まずはお店の責任者に報告し、対応を交代するようにしましょう。あまりに悪質なクレーム、恐喝や無理な要求などが続く場合は、その場で結論を出さずに弁護士など第三者に相談することを伝えましょう。この場合、毅然とした態度で対応することが大切です。
さいごに
いかがでしたか?
美容院でのクレームはある程度予測することができます。対処方法と予防対策をしっかり把握しておくことは大切です。普段からスタッフ同士でクレーム対応の練習をしておくと、いざという時に慌てずに対応できるでしょう。また、クレームが起こる原因には、お客様との信頼関係の有無が大きく左右します。日常からお客様と良い関係を築くことを心掛けましょう。