旧正月に外国人労働者は帰国してしまう!人手不足のリスクとは?

外国人を採用する前に、ある程度の相手国の文化や習慣ついて知っておく必要があります。
日本とは異なる文化や習慣に基づいて、外国人労働者が長期休暇を希望する事は少なくありません。日本以外のアジアの国々では、「旧正月」に盛大なイベントが行われます。旧正月では、年に1度の家族や親せきが集まる大切な機会でもあるため、この期間に長期休暇を取り、母国に一時帰国を希望します。飲食店の繁忙期などが、これらの期間と重なる場合には、人手不足などのリスクにもつながりますので、確認しておくことが大切です。
この記事では、各国の旧正月の休日、旧正月に人手不足になるリスクとは?等を解説していきます。是非、ご参考にしてください。

1.旧正月とは?

「旧正月」とは旧暦の正月(1月1日)のことです。
旧暦とは、中国・日本・韓国・ベトナム等でかつて使われていた、「太陰暦」です。
今(太陽暦)と、昔(太陰暦)の暦では、日にちの数え方が違うため、「旧正月」は若干の時期にずれがあります。「旧正月」は、中華圏で最も重要とされる祝祭日であり、私たち日本人が祝っている新暦の正月に比べ盛大に祝賀され、数日間、国民の休日とされています。

■旧正月はいつ?
旧暦を用いて計算されるため、毎年同じ日が旧正月になるわけではありません。
毎年1月下旬~2月上旬くらいに設定されています。

2.旧正月が休日となる国は?

旧正月が国民の休日となる国は、中国、香港、台湾、韓国、北朝鮮、ベトナム、シンガポール、マレーシア、インドネシア、モンゴルとあります。旧正月を盛大に祝う国は、この日を国民の休日と定めているところが多いです。旧正月は日本の正月のように年越しのお祝いとして盛大に祝われます。そしてその祝い方は国によって違いがあります。各国の旧正月についてご紹介していきます。

2.1 中国の旧正月

アジア各国の中でも中国は、旧正月を重視している国の代表です。中国では旧正月のことを「春節(しゅんせつ)」と呼びます。毎年、旧正月の時期に春節を盛大に祝う様子が、ニュースなどで流れているため、ご存知の方も多いと思います。中国国内では、春節の前後7日ほどが国民の休日とされています。中国全土で祝賀ムードが漂い、帰省する人や海外に旅行する人も多く、交通機関が大変混雑します。

2.2 香港の旧正月

中国語圏の香港では、中国や台湾と同じく、旧正月のことを「春節(しゅんせつ)」と呼びます。国際的なビジネス都市として発展している香港の旧正月は、中華圏の中では、比較的短めの休日なのが特徴的です。中国や台湾のような大型連休はありません。

2.3 台湾の旧正月

中国語圏の台湾では、中国や香港と同じく旧正月のことを「春節(しゅんせつ)」と呼びます。台湾でもこの期間は会社や学校などは休日となります。旧正月中の数日はお店が閉まっていることが多いため、普段は賑やかな台北市でも静かな雰囲気になります。しかしながら、台湾夜市は新年でも公益の場であるため、旧正月でも賑やかに営業してます。

2.4 韓国の旧正月

韓国語では、旧正月のことを「ソルラル」と呼びます。ソルラルの前後3日間が国民の休日となります。新暦の1月1日も祝日ですが、お休みになるのは1日だけで、12月31日の大晦日や1月2日は会社や学校、飲食店は通常通りに営業していることが多いようです。韓国では1月1日よりも、旧正月「ソルラル」が大切な意味を持っています。

2.5 ベトナムの旧正月

ベトナムでは、旧正月のことを「テト」と呼びます。祝日があまりないベトナムでは、年に一度の家族や親族が集まる機会でもあるため、長期休暇を取るベトナム人が多いです。旧正月「テト」の前後7日ほどが国民の休日となります。期間中は公的機関やお店は閉まっていることが多いです。

2.6 シンガポールの旧正月

中華系、マレー系、インド系からなる多民族国家のシンガポールでは、旧正月のことを「チャイニーズ・ニューイヤー」や「春節(しゅんせつ)」と呼びます。多民族・多文化のため、仏教、イスラム教、ヒンズー教、キリスト教のそれぞれ重要な日が休日に定められ、他のアジアの国々とは違って、旧正月の休みが短くなっています。基本的に旧正月とその翌日の2日間が国民の休日となります。

2.7 マレーシアの旧正月

シンガポールと同様、多民族国家マレーシアの旧正月のことを「チャイニーズ・ニューイヤー」と呼びます。さまざまな宗教の祭日が休日として定められているため、旧正月の休みは短くなっています。旧正月の休日は、旧暦の1日と2日の2日間が国民の休日となります。

2.8 モンゴルの旧正月

モンゴルでは旧正月のことを「ツァガンサル(白い月)」と呼びます。インドの暦に起源を持つモンゴル暦に基づいて決まるため、中国の春節とずれることもあります。 ツァガンサルには家族、親戚などが集まりごちそうを囲みながら、厳しい冬を乗り越えて春を迎える事に喜び、一年間の幸せを祈ります。モンゴル人にとって、一年で最も大事な祝日になります。ツァガンサルから3日間は国民の休日となります。

2.9 インドネシアの旧正月

インドネシアは旧正月のこをと「イムレック」と呼びます。バリを始めとするインドネシアは華僑の人々や中国系インドネシア人も多く住んでいるので、イムレックはインドネシアでは国民の休日とされています。寺院に参拝に行き、バロンサイと言われる獅子舞が舞う光景は、日本のお正月のようです。イムレックの国民の休日は1日のみですが、インドネシアに住む中国系の人々が長期休暇を取り、新年をお祝いします。

3.旧正月に人手不足になるリスクとは?

現在、日本で働いている外国人の中には中国人やベトナム人、アジア圏の労働者が多く含まれています。日本では、慢性的な人手不足が続く中、外国人労働者が非常に活躍しています。特に飲食店は、外国人労働者によって支えられているお店が多くあります。
このような中、旧正月の時期に長期休暇を希望を出されてしまったら、シフトが埋まらず回らないなど、営業に大きな影響が出る事が予想されます。前記で述べたように、中国人やベトナム人、アジア圏の人たちは、家族や親せきとの関係を非常に大切にし、旧正月に母国に帰省する傾向が強いです。長期休暇を希望する外国人労働者に対応する備えが必要になります。

さいごに

いかがでしたか?
「旧正月」に人手不足になりうる事態を避けるためには、さまざまな国籍のスタッフを幅広く採用することが大切です。特定の国籍のスタッフだけでシフトをつくってしまうと、その国での重要な行事がある場合に一斉に帰省や休暇をとるリスクが考えられるためです。日本人だけでは、なかなか人手不足が解消されない現状では、いかに多国籍のスタッフを採用するかが飲食店経営にとって重要なポイントとなります。