【飲食店の経営者必見】繁盛している飲食店はリピーターが多い!

飲食店にとって新規顧客の開拓も大切ですが、それ以上にリピーターの存在はとても貴重です。初めてお店に来たお客様が再来する確率は、多くで40%程度だと言われています。半分以上の人は最初の来店で終わってしまうことが多いのが現実です。一度だけの来店客で終わらせないためは、お客様が何を求めているのか、そしてお店側が何を提供すればいいのかを理解することが大切です。今回は飲食店においてリピーターを確保するための施策などを紹介したいと思います。是非ご参考にしてください。

1.飲食店にとってリピーターはなぜ必要?

リピーターが多い飲食店は安定的に経営を行っている傾向が見られます。なぜリピーターが経営の安定(アップ)に繋がるのか、そしてリピートしてもらうことがなぜ必要なのか解説していきます。売上は、次のような構造(式)から成り立っていることを知ることで、リピーターが貴重な存在だと理解できます。

売上 = 顧客 × 客単価 × リピート回数


売上をアップするには、顧客とリピート客(回数)を増やしながら客単価の値上げもしなければなりません。もし売上を2倍にしたい場合、下記のような方法ではどうでしょうか。

  • 新規顧客の2倍増⇒集客のために広告宣伝などのコストをかける
  • 客単価の2倍増⇒全ての価格の値上げをする。もしくはお客様に注文数を増やしてもらい、より高い価格のものを注文してもらう。


以上のよう方法で、いきなり2倍の売上アップをさせるのは容易ではありません。もちろん新規顧客を増やすための施策は大切ですが、コストがかかります。また、料理の価格を値上げすることによって逆に客足が遠のく場合があります。では、リピート回数を増やすとどうでしょうか。売上の80%に対してリピーターが20%ほど占めていると言われています。また、新規顧客を獲得するには、既存客の5倍のコストがかかります。よってリピート客は5分の1のコストで済み、既存客は一度来店し、少ないコストで継続的なリピートしてくれる可能性が高いということになります。既に、認知しているお客様を大切にし、お店のファンとなってくれるような施策を考えたほうが売上アップへの近道になるでしょう。

2.リピートする店・リピートしない店

飲食店の価値は、お客様の期待値を超えるほど満足感を得てリピートしてくれる可能性が高くなります。初めての来店客がその飲食店に対して価値を見いだせるかどうかは、期待に応える料理の味や価格、サービスの品質、雰囲気(居心地)などで決まります。リピート率が高いお店がどのような特徴があるのか知ることも大切です。一方、お店に対してネガティブな印象を持たれてしまうこともあります。また、お店側で何の印象も残せていない理由で、忘れられてしまうこともあります。お客様に良い印象を与え、忘れられないようなお店作りをする努力も必要です。では、リピートするお店またはリピートしないお店とはどのような理由が影響しているのかみてみましょう。

<リピートする理由>

  • 料理やドリンクの味のこだわりを感じ、満足感が得られた。
  • 飲食代が想定内の金額。お店の料理・サービスなどが金額に見合っていた。
  • 次回来店のための割引券やワインボトル1本無料券などのプレゼントをされた。
  • スタッフの接客に好感が持てた。

顧客に対して料理の内容へのこだわりを感じさせ、想定以上の料金を使わせないという満足感を与え、そして他店にはないサービスによる特別感を与えることがリピートの動機だと思われます。

<リピートしない理由>

  • 料理の値段が高すぎる。料理が美味しくない。
  • 接客態度が悪い。オーダーを取りに来ないもしくは料理の待ち時間が長い。
  • 店舗までのアクセスが悪い

以上のような料理が美味しくない、接客が悪いなどの理由で再来店がないことはとても残念です。悪い印象ではなく、良い印象を与えるお店作りを心掛けることが大切です。

3.常連客を獲得するための施策

常連客を獲得するためには、紙タイプのポイントカードやチラシなど多少コストがかかるものもあれば、スマホやパソコンがあれば無料でお店のアプローチが可能なものもあります。どちらの方法で宣伝をするかはお店次第ですが、顧客の目に留まるようなPRをしなければ新規顧客になるのも困難です。常連客の定着率を高めるためには、集客PRの継続と同時にリピーターの集客のためのアプローチもしなければなりません。そこで、新規顧客から継続的に再来店してくれるリピーター獲得のための施策を紹介します。

3.1 特別な日に特典を付けたダイレクトメール

ダイレクトメールはどちらかというとリピーターの集客をするための手法が多いです。何らかの理由で足が遠のいてしまったお客様に、誕生日やクリスマスなどの特別の日にキャンペーンやプレゼントなどの特典を付けてDMを送ると再来の可能性が高いです。お客様が足を運ばなくなる理由は、意外と「なんとなく」というこが多いので、思い出してもらうためにDMを送って再来店のきっかけ作りをしてみましょう。

3.2 SNSアプローチ

SNSは集客に最も有効な手段です。FacebookやTwitter、Instagramなどがありますが、最近ではline@を活用するユーザーが多いため、積極的に取り入れて情報発信をしているケースもあります。いずれもアカウント開設が無料で導入コストがかかりません。SNSツールの特徴は複数の顧客へ同時に情報発信ができるという利便性があります。メインのユーザー層が様々なので店舗のターゲット層に適した情報発信をするのも良いでしょう。特にLine@は友達登録をしたくれた顧客にメッセージを一斉送信ができるので非常に便利です。新メニュー情報の一斉発信や、ポイントカード機能も搭載しているので再来店を促すのに役に立ちます。(ただし、Line@は登録や利用が無料のフリープランから、より広範な機能で高頻度に利用できる有料プランもあります)

3.3 クーポン券を配布

初めて来店したお客様が次に使いたくなるような魅力的なクーポン券を利用するのも一つの方法です。リピートしたくなるクーポン券の例を紹介します。

  • 例えば3種のメニューにそれぞれ半額割引クーポン券を3枚発行し、会計時にお客様に渡す。または3種のうち1枚無料、2枚○○円割引などのクーポン券。
  • お友達を紹介すると特典クーポン券
  • 2回目来店で「○○%割引」、間を空けて5日目で「ボトル1本無料」と再来店を繋げるクーポン券を発行する。
  • お店のメルマガに登録してもらい、メールでの割引クーポンを配信する

以上のように次回の来店に繋げてリピート回数を増やすためのクーポン券を取り入れてみてはいかがでしょうか。

さいごに

飲食店においてのリピーターが、貴重な存在であることを理解していただけたでしょうか。一度の来店から常連客になってくれるためには、新規顧客の集客方法よりワンランク上の工夫を考えなければなりません。常連客の定着率を高めるには、飲食店は料理の味へのこだわりはもちろん、人との繋がりで成り立っている部分もあります。顧客のニーズを理解し、心地よい接客で満足感を与えられる“また行きたくなる店”を目指してみましょう。

この記事を書いた人

BrancPort税理士法人