近年、ペットを飼う人が増えています。その流れに伴いペットサロンも増加傾向にあります。このような状況のなか、競合店が多くなり集客強化のため様々な施策を考えているペットサロンが多数あります。サービスと技術を提供しているペットサロンにはどのようなニーズがあるのでしょうか。ここでは、リピーターはもちろん新規顧客を獲得するため、先ずは要望に応えられる人気のオプションメニューを紹介していきたいと思います。
ぜひ参考にしてみてください。
もくじ
1.オプションメニューの重要性
オプションとは、通常のメニューに追加できる単品メニューのことです。お客様の要望に柔軟に応えることができ、豊富な種類のメニューを用意することでサービスが行き届いた店舗という印象に繋がります。また、基本メニューに別途料金で補足的な役割のあるオプションサービスを提供することで価格戦略になります。
- お客様が施術したいメニューだけを選択できる
- 複数のメニューからの選択はお得感を感じさせる
- 定期的に受けているメニューに都度お好みのメニューと組み合わせができる
- 顧客満足度の向上に繋がる
お客様にとって上記のようなメリットを与えるということは売上UPに繋がるため、オプションメニューの重要性がわかります。
ただし、注意点としてオプションメニューだけの施術はできないという店舗がほとんどです。オプションメニューを薦めるときには、基本メニューにプラスし、その追加メニューを組み合わせることでどのような施術効果が得られるのかを伝えることが大切です。サービスメニューの取り組みに工夫することで、重要性が高まります。
2.ペットサロンの人気オプションメニュー
お客様の要望に応えるオプションメニューとは、どのような施術でしょうか。
ここでは、人気のあるオプションメニューを紹介していきます。
2.1 肉球ケア
肉球とは、犬猫などの足裏の肉が球状になった部分で体重を支えるクッションのような役割をしています。人間に例えると靴のようなもので、定期的にお手入れをしている人が多くいらっしゃいます。動物も人間と同様、定期的なケアをする必要があります。
裸足のまま外で散歩をするので、乾燥や摩擦で肉球がヒビ割れたりすることがあります。
こまめにケアをしないと回復するまで時間がかかります。
大切なペットの健康を促進することが飼い主にとって必要なことです。
飼い主がケアをするより、プロに任せたいと思っている人が多いためオプションメニューとして取り入れては如何でしょうか。
2.2 泥・アロマパック
シャンプーでは落としきれない毛穴の奥に詰まった汚れや皮脂を取り除く泥・アロマパックは飼い主にとっては、嬉しいオプションメニューのひとつです。
また、お風呂に入れた後のお手入れまでは慣れないケアに時間を要してしまうので、プロに任せたいという方が多くいらっしゃいます。
泥とアロマ(ハーブ)パックには次の効果があるので、オプションメニューとして取り入れてみましょう。
- 泥➡毛穴に詰まった老廃物や皮脂を吸着し取り除くことができます。泥にはミネラルが多く含まれているのでペットの皮膚はうるおいながらも、しっとりとした毛質に仕上りがます。
- アロマ(ハーブ)➡消臭効果や抗菌効果が期待されるので皮膚のトラブル、毛質改善の効果が得られます。
2.3 炭酸泉・マイクロバブル温浴
ペットを清潔に保たせるためは、定期的にお風呂に入れて体を洗ってあげることが必要です。ただし、犬や猫は水が苦手だったり、皮膚がデリケートのため強く洗えないので汚れが取りきれないといった飼い主がいらっしゃいます。
このようなお悩みをもっているお客様には、オプションの特別メニューとして「炭酸泉・マイクロバブル温浴」はとても人気です。
ペットが炭酸泉・マイクロバブル温浴に入る効能は以下の通りです。
- 炭酸泉➡お湯の中に炭酸ガスが含まれているお風呂です。血行を促進させ、皮膚のPH(弱酸性)を調整にしてくれるので雑菌を除去し健康な肌へと整えることができます。
- マイクロバブル温浴➡マイクロバブルバス(微細気泡)がでる浴槽に入れることで、その泡の力で洗浄・消臭効果や皮膚トラブルの改善に繋がります。
2.4 部分カット
ペットの体全体のカットは必要ないけど顔や足、お尻まわりなど部分的なカットを依頼したいお客様が多くいらっしゃいます。見た目や衛生面を考えてのカット(トリミング)メニューです。
特に部分カットの場所は汚れやすい部位なので、下記のメリットを得るため追加メニューとして依頼することが多いです。なお、犬は大型犬や小型犬などによって、単価は変えると良いでしょう。
●顔まわり
鼻や口まわりに食べカスなどが、長い毛にくっつきやすいのでカットする
目のまわりに毛が邪魔して視界が狭くなるため、目に入らない程度にカットする
●お尻まわり
排便時の汚れが付着するのを防ぐ
●足まわり
毛で覆われると歩きにくいため、指の間も含めてカットすることで、床に毛が纏わりつかなくなる
2.5 歯磨き・口腔ケア
ペットの口腔ケアをすることで健康維持に繋がります。そのため「歯磨き・口腔ケア」のオプションメニューを追加するお客様が多くいらっしゃいます。
お客様がお家でもケアできるように正しい歯磨き方法や歯ブラシ・歯磨き粉などの選び方のポイントを教えてあげると良いでしょう。
2.6 爪・耳掃除
飼い主が習慣的にペットの爪切りや耳掃除をしても、ケアしきれないことがあります。
健康維持のため、こまめなケアをプロに任せるためオプションとしてメニューにあると助かると耳にしたことがあります。
N&R合同会社のアンケート結果(下記の表)をみると、飼い主がペットの爪切りに対して「出血してしまうかも」「嫌がる」「キレイに切れない・切り方がわからない」などのお悩みを持っている飼い主が少なくありません。このような理由で、プロのトリマーなどに任せている方が多いのがわかります。
耳掃除は汚れ方によって頻度が異なりますが、洗浄液や綿棒を使っても落としきれないことがあるので、オプションで追加できると喜ばれます。
耳掃除と爪切りはセットにすると良いでしょう。
3.オプションメニューを取り入れるときのポイント
通常のメニューに施術をしてもらいたいものだけを選べることは、お客様にとってありがたいシステムです。ここでは、オプションメニューを取り入れるときのポイントを解説します。
①わかりやすい価格設定
お客様がオプションメニューを選ぶ際に、セット価格・割引価格などをわかりやすく表示することが大切です。
②オプションメニューの内容を明確化する
単独で選べるサービス内容は、具体的にわかりやすく記載しましょう。また、選ぶことのメリットを記載することで、お客様へのお得感を感じさせます。
③基本メニューとの組み合わせを提案
大事なペットに何を必要としているのかヒアリングすることも大切です。基本メニューにおすすめのケアセットを提案することで、お客様は安心して利用しやすくなります。
④ペットへの配慮
犬や猫(犬種、猫種含む)や年齢、肌質、体質など様々な特性をもっていますが、個々に合ったケアを配慮したオプションを取り入れると良いです。例えば、前述で紹介したパックですが、敏感肌のペットの場合には低刺激の成分が入ったものをメニューとして提供するなどの工夫です。
⑤季節によるオプションメニュー
春夏秋冬によってペットの体調や肌、毛などの変化が現れます。季節に応じたケアメニューを検討しましょう。
ペットが健康面や衛生面の改善、そしてリラックスしてもらえるためのオプションメニューを採用すると良いです。ペットサロン側にとってもオプションメニューを豊富に用意することで、ニーズのあったメニューを把握することができます。
さいごに
いかがでしたか。オプションメニューについて解説しました。
オプションメニューを導入する際は、お客様のニーズに応えたものを取り入れ、具体的な内容説明あるいは表示するようにしましょう。
店舗売上に貢献できるオプションメニューは十分に発揮できます。