ブックカフェを開業したい人必見!メリットから成功ポイントまでを解説

書店とカフェが併設した「ブックカフェ」が年々増加傾向にあります。
オーナー独自の視点で選択した本と飲食しながら、落ち着いた場所を提供している人気のビジネスです。今回はブックカフェの形態からメリット、成功ポイントなどを解説していきます。
ぜひ参考にしてみてください。

1.ブックカフェとは

ブックカフェは書店とカフェが融合したビジネスです。主に書店がメインとされることが多いのですが、飲食店の要素も多く大切な役割を果たしています。最近では、カフェ(飲食店)を主軸に付加として読書ができる癒しの空間を提供しているケースも増えてきています。

実は書店と飲食店は相性が良いのです。今やデジタル時代とはいえ、一枚一枚の紙をめくりながら読書するということは、新たな世界を見られる(読める)といったワクワク感を感じさせてくれます。また、美味しい飲食をしながら本を読んでゆっくりとした時間の過ごした方を求めている人もいらっしゃいます。
自分の嗜好に合わせた飲食と本、そして居心地の空間を提供できるのがブックカフェです。

2.ブックカフェの形態と特徴

カフェを経営しているオーナーが本好きを高じてブックカフェというビジネス展開をしている経営者が多くいらっしゃいます。ここでは、数ある形態のブックカフェとその特徴をみていきたいと思います。オーナーの個性で勝負をしたいいう方には面白いビジネスです。
ぜひ経営モデルの参考としてみてください。

2.1 飲食しながらの閲覧と販売型

広いスペースで読書をしながら飲食ができる一般的なブックカフェです。無料Wi-Fiを提供することが多く、新刊書籍やコミック、雑誌などを陳列し、POPを設置するなどして購買意欲を促進させる空間です。

オフィス街での立地の場合はランチタイム時間が限られていることが多いですが、ひとりでゆっくり読書しながら食事をしたいという方がいらっしゃいます。ブックカフェはランチ時間を落ち着いて過ごしたい人が求めている空間、リフレッシュできる場を提供することができます。

2.2 こだわりのあるジャンル型

ジャンルを絞った専門書などをベースに用意しているブックカフェです。料理本や旅行雑誌、小説、マンガ本など、ジャンルに特化した本を仕入れ、フードの持ち込みも可能なスタイルで、ドリンクおよび菓子類などを提供します。
多数取り揃えた個性豊かな本があることで集客に繋がります。じっくり読みたい派が多いので飲食しながらのんびりとした時間を求められます。飲食メニューにも力を入れることで追加注文が多くなります。

2.3 学び×食=イベント交流型

最近では本棚を設置し、本を陳列している飲食店を見かけることが多くなりました。本と飲食を繋ぐイベント交流型というコミュニケーションを目的とした形式です。本の趣味嗜好の合う人がフードなども含め語り合う場を提供するために定期的にイベントを開催します。
本と食がきっかけで交流の場に人が集まるようなイベントの開催は大切です。例えば、料理雑誌に掲載しているシェフあるいは編集者を招いて食についてのトークイベントを開催するなし集客に繋げます。

2.4 飲食重視型

コーヒーや軽食だけではなく、ランチ時の定食やディナーの時間帯にアルコールなどを提供します。主に長期滞在をしているお客様をターゲットとしたホテルに併用したブックカフェが多いです。とくに一人旅をされている方には最適な空間だと人気です。
深夜になって夜食をとりながら読書ができるという環境を提供します。
また、飲食重視型のブックカフェは、以下のようなだ差別化を図れるのが特徴です。

  • 本や雑誌に掲載されているメニュー作りなどができる
  • 特設コーナーを設置し、本にちなんだ○○産の食材または○○国のメニューなどを取り入れる
  • 季節限定メニューを提供することで、新鮮な店舗といったイメージを受ける。特に一人旅をされている方には最適な空間だと人気です。

3.カフェと本を併設するメリット

カフェと本は非常に相性が良いと先述しました。どちらかを主軸とする経営展開することもできますが、カフェと書店の両方の要素で相乗効果が得られるような要素がたくさんあります。ここでは、本とカフェを併設するブックカフェのメリットを紹介します。


①オーナー独自の食と本の提供ができる
特に個人経営の飲食店で、個性的な空間や飲食メニューを提供しているお店が多く見かけます。ブックカフェは本のジャンルを含めた紹介とこだわりぬいた食材を使ったフード、ドリンクなどを提供できる特別なサービス業です。メリットのひとつは、二刀流経営ができるといったことでしょうか。
また、特定的な顧客をターゲット層にすることで、独自の宣伝で通常のカフェとは異なった市場開拓ができます。お客様が求める場として、定着率が良いこともメリットです。


②コミュニティの拡大
定期的なイベントを開催し、交流の場をも設けることで新たなビジネスチャンスが生まれることがあります。提供しているブックカフェのオーナーにとっても強力なコミュニティが形成されて、常連さんからビジネスパートナーといった新たな展開も期待がもてます。
カフェのみまたは書店のみの店舗より、本と食を中心に興味のある人同士でコミュニティを拡大させることができます。


③リピート率が高い
ブックカフェは「読書ができる」「美味しいカフェやスイーツなどが楽しめる」「同じ趣味を持つ人との交流ができる」といった特別な環境です。多様な顔ぶれの人達が集まる場所には常連客が必ず存在しています。ブックカフェのメリットはリピート率の高さに期待がもてます。

4.ブックカフェのルール

ブックカフェでは本と飲食ができる場(空間)をお客様に提供しています。
店舗によって店内での注意点は異なりますが、一般的なルールは以下のようになります。

  • 飲食などで本を汚したらスタッフに申し出る
  • 撮影や落書き・メモなどは禁止
  • 本や雑誌などの持ち出し数は守ること
  • 大声は出さない

ルールは必ず掲示しておきましょう。

5.ブックカフェの成功ポイント

ブックカフェを成功させるためには幾つかの施策を検討しまければなりません。

■マイナス要素を覆す発想
カフェや食事をしながら読書をする目的としているブックカフェにも難点は存在しています。例えば、一般的な飲食店に比べて滞在時間が長いことです。もともと回転率の高さを目標としている店舗は少ないのですが、その難点をカバーできる対策は十分考えられます。

  • カフェ1杯で長時間体制が可能➡お菓子とドリンクをセットにして割安感を引き出す時間制の料金にする(例:1時間以上経過後30分単位で追加料金を加算等)
  • デジタル化に伴い書店の売り上げが減少➡ドリンク類の客単価を上げる
  • 競合店が多数ある➡その店舗ならではの地域交流会などのカフェ以外での収益源を検討

■飲食メニューを充実させる
読書をしている間は空腹感を感じないとこが多いです。しかし、ブックカフェでは数冊読むと長時間滞在することになり、食のほうに意識が向き始めます。一息つくためのカフェはもちろん美味しいスイーツや軽食などに工夫したメニューを取り入れることで、食べることの楽しさも提供できます。
ブックカフェは「本×飲食」で、単独経営の倍の成功率を秘めています。


■SNSをこまめに更新
新しく本を仕入れたときや飲食の新作メニューをSNSで配信しましょう。
集客に活用できるSNSは随時更新することで効果が表れます。
SNS投稿がきっかけで、あまり興味のなかった人でもブックカフェが気きになって地方からお店のある都心まで出向いたというケースもあります。


■空間作り
ブックカフェはお客様がリラックスできる空間作りが大切です。
木のぬくもりを感じさせたり、こだわった食器、本を前面的に魅せる本棚の設置などさまざまな空間つくりの工夫が必要です。

  • リラックスできる椅子とテーブルなどのインテリアを考える
  • 見せる本収納、こだわりの飲食メニューの写真またはイラストなどで興味を持たせる
  • 店内の雰囲気に合わせた食器を選択する

さいごに

ブックカフェと同じように自宅でカフェと本を揃えてもお店の空間を再現することは難しいでしょう。ブックカフェは飲食しながら読書できることに特化したビジネスです。満足のできるお気に入りの本やカフェ、フードを見つけたとお客様が感じることでリピートしてくれます。ブックカフェならではの充実した本とドリンク、フードを提供しお客様が求めているようなイベントを開催することで長く経営が続くことでしょう。

この記事を書いた人

BrancPort税理士法人