飲食店開業後の明暗を左右させる【立地条件・物件探しのコツ】

飲食店開業において経営成功のカギを握るのは約7割が立地で決まるといわているほど、出店場所はとても重要です。ただし、自分が希望とする立地場所が見つかったとしても、その場所で良い物件がなかなか見つからないということもあります。そう考えると開業までの道のりが長いと嘆いてしまいがちですが、この記事では飲食店経営が成功に導くために良い立地と物件選びのポイントなどを解説していきます。出店を検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。

1.店舗物件を探す方法

店舗物件を探す方法は、出店を希望としている地域の不動産屋に足を運ぶか、またはインターネットで探す方法があります。

不動産屋・・・出店予定の地域で直接不動産屋に出向くと、その周辺環境を確かめることができ、不動産屋との会話によってエリアの家賃相場などの情報も得られます。特に地域密着型の不動産屋は該当エリアの物件情報に強く、その地域だけのネットワークだけで商売をしている不動産屋もあるのでインターネットに掲載していない物件を紹介してもらえるケースもあります。

インターネット・・・インターネットは多数の人が閲覧できるため、良い物件と思うものは既に借り手がついてしまったということが多いです。良いと思った物件があったら早めに問い合わせをして、空いていると確認がとれたら必ず現地に行って物件とともに周辺環境を自分の目で確かめてみましょう。

2.お店のコンセプトを具体化にする方法

店舗の物件選びは、100%希望通りの物件が見つかればいいのですが、なかなか合致しないのが現状です。そこで、先ずは希望通りの事業計画やコンセプトを作り、どんなお店にしたいのかをしっかり固めてから物件を探すことが重要です。コンセプトを作成する時、よくビジネスの新規事業を計画的に進める際に活用している「5W2H」を飲食店で当てはめて考えてみるのもよいでしょう。(5W2Hは、ビジネスで用いられる5W1Hに1つHを足したものです)

・Why⇒なぜ?何のためにお店を開業するのか
・Who⇒誰に?メインターゲットとなる年代、性別などの客層をイメージする
・Where⇒どこで?どんな場所でどんな物件にするか
・When⇒いつ?営業時間の設定と定休日を決める
・What⇒どんな?業態や業種を決め、料理やメニューのイメージを考える
・How⇒どうやって?どんな方法で料理の提供やサービスをするか
・How Much⇒いくらで?客単価や売上目標を決める


以上の項目をそれぞれ考え、ひとつずつ自分が作りたいお店のイメージをメモに書き出してみましょう。アイデアがたくさん浮かび上がった場合でも全て書き出し、最後に自分のやりたいことと顧客のニーズに合ったお店を照らし合わせながら絞り込み、需要と供給が一致するようになればコンセプトが具体化されます。その後、具体化されたコンセプトに見合った立地と物件を探してみると新たなお店のイメージが湧いてきます。

3.立地選びのポイント

立地が飲食店を経営していく上で、とても重要だと理解していただけたと思います。コンセプトが出店する地域の雰囲気と合っているか、選定した立地にターゲットとなるお客様が来店してくれるかなどの確認をしなければならないことが数多くあります。ここではお店を出店する際の立地選びのポイントを解説します。

3.1 お店の業態によって立地条件は変わる

飲食店の良い立地条件とは、一般的に人通りが多く、お店のターゲットとなる人が集まることだと言われていますが、全てが人通りの多い立地が良いとも限りません。大切なのは自分のターゲット層が出店先にどのくらいいるかということです。たとえばラーメン屋のように回転率を重視する飲食店であれば、日中に通行人が多い場所を選ぶことによって見込み客の来店も期待できます。逆にカフェやダイニングバーなどのように来店客の滞在時間を長くして注文数を増やし売上を伸ばす目的であれば、人通りのある道から一本離れた静かな裏通りのほうが適していると言えます。このように業態によって立地条件を満たしているのが好立地といえます。

3.2 ターゲット層に見合った場所

お店を出店する場所にターゲットとする人が集まっていることも好条件の立地と言えます。たとえば地元住民をメインターゲットにして地域に根ざした飲食店を目指すのであれば、商店街や住宅街を重点に場所を探し、サラリーマンやOLをターゲットにするならビジネス街に絞るという、それぞれお店のターゲット層に見合った立地を探すのがポイントです。立地を決める前には、どんな人達が集まっているのか必ず下調べは必要です。

3.3 出店する立地の調査

どんな場所で出店をするのか決めたら、実際に足を運んで現地調査をしましょう。その立地にはどんな店舗が出店しているのか、また店舗周辺のターゲット層の確認などを把握しておくことが大切です。以下、現地調査で確認すべきポイントをいくつかあげてみました。

1.看板の位置と見やすさや、入口付近の装飾、お店の外観による入店のしやすさ
2.店舗周辺のターゲットとする人通りのチェック、昼と夜・平日と休日などの時間帯による通行量の調査
3.立地周辺の雰囲気がコンセプトに合っているか、お店の場所は駅に近いか
4.競合店が集中している場所での出店を希望とする場合、直接店舗に足を運び、提供している料理の味やメニュー、サービスなど、どんなスタイルのお店なのかを確認する


以上のような調査を確認することで、適切な準備ができます。

4.物件のタイプを選ぶ

飲食店を出店する際に物件探しとして、居抜き物件とスケルトン物件の2つがあります。自分のお店作りにふさわしい物件はどんなものか開業資金も考慮した上で、居抜き物件とスケルトン物件のどちらかを選択するのもよいかと思います。ここではそれぞれのメリット・デメリットを解説していきます。

4.1 居抜き物件のメリット・デメリット

居抜きとは前のテナントが利用していた内装設備や厨房、備品などが残っている状態で退去した物件のことをいいます。そのまま使用できるので大幅にコストが抑えられるのは大きなメリットです。業態によっては以前のお店のお客様がそのまま引き継いて来店してくれる可能性があります。ただし、居抜き物件は設備や什器などを前借主から買い取る費用として造作譲渡料がかかります。残った設備などが故障した場合、撤去費用や設置費用がかかり二重払いになってしまうというデメリットもあります。またレイアウトの制限があり、大幅な変更は難しいということも覚えておきましょう。

4.2 スケルトン物件のメリット・デメリット

スケルトン物件とは、内装や設備すべてが撤去され柱や天井、床など構造のみの状態のことをいいます。メリットはゼロからお店作りができ、明確なコンセプトを持っていればオリジナリティーのある内装ができることです。また店内のレイアウトも自由に決められます。一方デメリットは内装などの費用がかかり、ゼロから工事を始めるので工事完了までの時間がかかるということです。

さいごに

いかがでしたでしょうか。今回は飲食店の立地・物件探しについて解説しました。
飲食店で成功するには立地条件が整い、そして良い賃貸条件の物件であることがかなりの割合を占めています。まずはお店づくりにおいての基礎となるコンセプトを固め、それに見合った立地・物件選びをすることが重要です。立地と物件が確定すると、お店のイメージがグンと膨らみ、成功イメージもよりつかみ易くなることでしょう。