『「事業引継ぎ支援センター」が抱えるいくつもの課題』

小規模事業を中心としたスモールM&Aの支援機能として期待されているのが、各都道府県に設置した引継ぎ先を無料で探すことのできる「事業引継ぎ支援センター」です。
同センターへの相談件数は平成28年が6,293社、平成29年が8,526社と増加し、成約件数も平成28年が430件、平成29年が687件と徐々に増えてきています。しかし、まだ年間1,000件に満たない状態で、迫りくる127万社の承継の相談に対応する受け皿としては、残念ながら期待できる状況にありません。

中小企業庁は法人で3割、個人事業者では約3分の2が廃業すると懸念しています。この数字は尋常ではなく、しかも2025年まで残り7年という短期間のうちに起こることであり、その対策に急を要する問題です。
さらに問題視されているのは、廃業していく企業の約3割は存続企業よりも良好な経営状況で事業を廃止するという点です。

金融機関(メガバンクを除く)や税理士事務所は中小企業者が主たる取引先です。地域で連携し、廃業を抑制することが、自らの事業存続にも関わる重大な課題と言えます。今まさに求められる事業承継支援は、「127万社をいかに残すか」なのです。