2019/01/20

『「事業承継税制」活用のポイント①』

『「事業承継税制」活用のポイント①』

事業承継税制とは、中小企業において非上場株式の相続・贈与による納税の負担を軽減させる制度です。平成30年度税制改正では、この事業承継税制が大きく改正され、これまでの措置に加えて納税猶予の対象となる非上場株式の制限撤廃や、納税猶予割合の引き上げ(80%から100%)などの特例措置が創設されました。

中小企業を対象に次世代経営者の引継ぎを支援する制度として注目されていますが、実は事業承継税制の改正は今回が6回目となります。2008年に同制度が創設されて以来、「使いづらい」といわれていた点の改善を繰り返してきたのですが、特に今回の改正は利用条件が大幅に緩和されています。

国が積極的に優遇税制の改正に取り組んできた背景には、相続税・贈与税の負担を重く感じ、円滑な事業承継が行えないという課題を多くの中小企業が抱えていることにあります。

制度を活用するには条件があり、株式の3分の2以上を保有した代表者を新たに決めることが求められ、現在の経営者は代表の座を降りなければなりません。つまり、経営権の実質的な譲渡が必要になるということです。3分の2以上の株式を保有しておけば、会社の経営を思うように進めることができます。反対にそれ以外の株主は、権限をほぼ失うことになります。したがって、次の経営者にバトンを手渡す時には後で後悔することにならないように、その後継者が経営権を手渡すのに相応しい相手なのかを見極める必要があります。

経営者としての資質だけでなく、社内の人望や取引先からの評価、金融機関との関係など、総合的に判断することが重要になるのです。